{分子栄養学栄養素編:カロチノイド}
アスタキサンチン赤橙色をした天然色素で、βカロチンやリコピンなどと同じカロテノイドの一種です。ヘマトコッカスとういう海藻に含まれるほか、それが餌として食べられて吸収されることで、エビやカニの甲殻類や鮭・イクラなどにも多く含まれます。コエンザイムQ10の150倍、ビタミンEの約550~1000倍、βカロチンの約 40倍に相当する強力な抗酸化力を持ち、アンチエイジングをサポートしてくれる成分として近年注目をされています。つまり、活性酸素によりサビついた血管や細胞に再び活力を与える事が知られる栄養素で、からだの「万能サビ取り物質」と言われています。
アスタキサンチンは、体内に取り込まれると一部が必要に応じてビタミンAに変わることが分かっています。肌のカサつきを防いで粘膜を丈夫にし、風邪などの感染症やガンを予防につながるでしょう。その他、不眠症の改善、時差ボケ、生活習慣病の予防効果、ストレス抑制など、そのパワーは広範囲に渡って発揮されています。
■肌本来の働きをサポート!美白+シワ防止=美25歳が肌の曲がり角と言われるように、抗酸化物質は25歳をピークに低下してしまいます。40歳を過ぎる頃には、抗酸化力はほぼ半分にまで低下するので、若い肌の持ち主は、抗酸化力が高いということでしょう。肌の老化のおよそ8割は、紫外線による酸化によって引き起こされます。紫外線が皮膚中に活性酸素を生み出して炎症を起こさせ、肌のハリや潤いを奪ってしまうのです。βカロチンも紫外線ダメージの緩和に役立ちますが、アスタキサンチンの方が、そのダメージに耐え得るという報告がされています。また、皮膚細胞で作られるメラニン色素量の抑制とシミの原因となる色素沈着の抑制する効果、肌荒れやシワの予防効果があると言われます。
■目と脳の健康維持に目・脳には独自の防御システムがありますが、アスタキサンチンは両システムを通過して、直接それらに到達することが可能です。数ある抗酸化物の中で、アスタキサンチンは血管網膜関門(BRB)・血管脳関門(BBB)を通れることのできる数少ない物質の1つなのです。目では、眼精疲労・角膜の黄班変性症・白内障などの予防に役立つと言われています。脳でもその抗酸化力を発揮することが研究で分かっていて、脳の老化によって起こる認知証や脳梗塞などの脳疾患の分野においても有力な抗酸化物と考えられています。
■血流促進で、サラサラ効果血中の脂肪が必要以上に増えると、血液循環が悪くなり動脈硬化を早めます。アスタキサンチンには脂肪に溶ける性質があって、細胞中に入り込んで活性酸素を追い出すことで血液をサラサラにしてくれます。他にも同様の効果を持つ栄養素もありますが、特に血中のLDLコレステロールの酸化を抑える作用が強いのはアスタキサンチンです。
■アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などの強い味方細胞膜に十分な量が蓄積されることで、抗ヒスタミン作用を示します。ヒスタミンは、アレルギーによって起る各部の炎症や皮膚の痒みの主原因です。治療で使われる薬のような即効性はなく、持続摂取でその効果が現れるという特徴がありますが、眠気などの副作用を出さずにヒスタミンの分泌量を抑制することができるので、からだに優しいと言えます。
【1日あたりの摂取基準】正式には定められていません。一般的に効果を発揮する一日の必要摂取量は、約2mgから6mgだと言われています。6mgといえば、鮭の切り身(2切れ)・車エビ(30尾)・イクラ(小さじ30杯)に相当します。
【過剰症】特に報告はされていません。
メグビー
http://www.megv.co.jp/web.php?p=kouza1e&tpl=astaxanthinより転載しました。
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