{分子栄養学栄養素編:カロチノイド}
ルテイン最近、目の若返り成分として一躍話題になっているルテインは、βカロチンやリコピンと並ぶカロテノイドの一種です。総じてカロテノイドには、活性酸素を除去する作用(抗酸化作用)が非常にあって、ルテインでは主に眼球内でその効果を発揮します。加齢(40歳を境に減少)や紫外線や喫煙などによるストレスで、体内のルテインは少しずつ消費されて減少していきます。その結果、活性酸素が活発になり、黄斑部(目のレンズ役を担う水晶体や網膜の中心部)に酸化・変性をきたしてくることになります。ルテインは視力回復というよりも、目の老化が原因の白内障、飛蚊症などに効果があると言われます。
また、目に障害を与えやすい青い光を吸収する性質があります。害を与える光線としては紫外線が有名ですが、青色光は光線中で最も高いエネルギーも持つため細胞に与えるダメージも強力です。これは人工光(蛍光灯やパソコンのモニターなど)に多く含まれるのです。黄班色素はルテインとゼアキサンチンの2種類のカロテノイドで出来ているので、黄斑部にこの2つのカロテノイドが十分にあると、まぶしさを防ぐので、映像感覚が鋭くなって物がはっきりと見えるようになります。まるで外出時にサングラスをかけた時と同じような現象が起こります。
■ 目のバロメーターだけではなく、女性の健康をサポート!ルテインは、私たちの皮膚や器官にも存在し、特に乳房や子宮頸部に多く存在することが知られています。体内の蓄積場所は、たいへん代謝が活発で活性酸素が多く発生する場所です。「ルテインが存在する場所=老化しやすい場所」とも言えるでしょう。肌の脂肪量のバランスを整えながら潤いをもたらし、弾力性を高めて、紫外線の光ダメージから肌を守る働きがあるという研究結果がでています。シミ・ソバカスから肌の老化現象にまで対応して「見た目の若さ」を保つほか、腫瘍の成長を抑えることで乳がんのリスクを軽減するなど、その抗酸化力で健康を維持します。
■ 心臓血管の健康にもルテインは血液中にも存在して、動脈壁の肥厚(動脈硬化の一因)に影響すると言われています。また、善玉(HDL)コレステロールの働きを活性することで、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を防ぐ効果から、動脈硬化などの心疾患予防への期待が高まっています。
【ルテインを多く含む食品】緑黄色野菜の中でも、100g中の含有量を比べると、ケール(21,9mg)、ほうれん草(10,2mg)に飛び抜けて多く含まれ、後はブロッコリー(1.9mg)、リーフレタス(1,8mg)グリーンピース(1.7mg)と続きます。これら以上に含有量が高いのはマリーゴールドで、他の10倍以上もの量を保有しています。
【1日あたりの摂取基準】日本では規定はありませんが、栄誉学者は1日あたり6mgを望ましいガイドラインとしています。これは、ほうれん草なら約59gに含まれる量で、1/2束ほどになります。実際、アメリカ人の1日平均摂取量は1mgの摂取だそうです。日本人では、まだ明らかになっていません。
【欠乏症】白内障、緑内障、老眼、飛蚊症、黄班変形症、網膜剥離、近視、仮性近視、ドライアイ、眼精疲労など
メグビー
http://www.megv.co.jp/web.php?p=kouza1e&tpl=luteinより転載しました。
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