クロムは血液中のブドウ糖を取り込み、エネルギーとして消費するだけでなく、筋肉の働きも助けてくれますので、通常行なっている運動で、より多くのエネルギーを消費する・・・
{分子栄養学栄養素編:ミネラル}
クロム(Cr)肝臓や腎臓、血液などに2~10mgほど存在する微量ミネラルです。糖質や脂質の代謝を助ける働きがあるため、別名『代謝ミネラル』とも呼ばれます。クロムは、三価と六価の2つの状態で存在し、私たちの健康管理上、重要なのは「三価クロム」です。環境汚染で問題となっている人工的に生成された「六価クロム」とは違って毒性はありません。
クロムはインスリンと結びついて血糖値を下げる役割を担っています。クロムがなければインスリンは活性化せず、ブドウ糖を筋肉や肝臓に取り込むことはできません。インスリンの働き強化して、糖質の代謝を改善することで糖尿病を予防するとされます。
また、脂質代謝にも関わっていて、血中の中性脂肪やコレステロール値を正常に維持する作用をもっています。そのため動脈硬化、高血圧などの生活習慣病を防ぐ効果が期待できます。
■美容とダイエットの味方米国で行われた研究によると、クロムを毎日摂ったところ、脂肪と体重が減少したという報告があります。長期にわたり摂取している人が米国には多く、ダイエットの定番ミネラルとして人気があって、その流れは日本国内にも入ってきています。
現代人の大半は、食品の加工や精製に伴い、食物から十分なクロムを摂取できていないと言われます。特に糖分過多の食生活を送っているとクロムは体外に排泄され、体内にはほとんど残らないのです。
間食や甘いものの取り過ぎは、美容にはよくありません。甘いものを欲するのは、脳が「甘いもの(グルコース)不足」サインを出しているからなのですが、その解消には、食べてエネルギー補給するしかないのでしょうか。クロムは血中のグルコース濃度が低い時、インスリンの働きを高めて細胞へのグルコースの取り込みを助け、エネルギー不足を解消してくれるのです。
■基礎代謝をアップして元気モリモリ!クロムは血液中のブドウ糖を取り込み、エネルギーとして消費するだけでなく、筋肉の働きも助けてくれますので、通常行なっている運動で、より多くのエネルギーを消費することができます。先の報告では運動をせずに結果がでていますが、どうせなら、運動時の消費エネルギーを増やして基礎代謝機能をアップしましょう。
運動で消費されるエネルギーは約20%、基礎代謝(安静時の消費エネルギー)が占める割合は70%。基礎代謝が高いほどエネルギーを消費させることができるので、ダイエットにつながり生活習慣病予防となるでしょう。基礎代謝が低い人は、体温が低い、冷え性、貧血、汗をかきにくいなど、あまり喜べた状態ではありません。残念ながら年を重ねるにつれ代謝率は下がります。基礎代謝を高めることは、いつまでも若々しくいられる手助けとなります。
【供給源】海藻類、魚介類、牛・豚レバー、チーズ、ビール酵母など
【1日当たりの摂取量】成人男性で35μg、女性で30μg(許容上限摂取量は250μg)
【欠乏症】過剰な運動、糖質の多量摂取、妊娠・授乳などにより欠乏症が見られます。
糖尿病、体重減少、末梢神経障害、昏迷、角膜障害など
【過剰症】食品の三価クロムは吸収率が低いため、心配ありません。
長期にわたる過剰摂取では、頭痛・不眠・嘔吐・下痢・腹痛・腎尿細管障害・肝障害・造血障害・末梢神経障害などが起こる可能性があります。 また、2型糖尿病患者で薬を常用している場合には、医師に相談する必要があります。
メグビー
http://www.megv.co.jp/web.php?p=kouza1e&tpl=chromium より転載しました。
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