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★分子栄養学(三石理論): エピゲノムの健康科学

DNAと染色体
 生物がもつ形やはたらきには特徴的な性質があります。これを“形質”といい、そのうち親から子へと受けつがれるものを“遺伝形質”といいます。

 遺伝形質を伝えるしくみが「セントラルドグマ(生命の中心原理)」であり、形質を決めるはたらきを担うタンパク質のつくり方を示すしくみが、DNA(デオキシリボ核酸)という分子の構造にあることを、分子生物学が遺伝子の実体として明らかにしました。
 遺伝子とは、19世紀から遺伝形質の伝え手に与えられたよび名でした。
 DNAはヌクレオチドが多数、鎖状につながった長い分子が2本ペアとなった二重鎖で、2本をつないでいるのが、ヌクレオチドの成分である塩基です。この塩基の並び方(塩基配列)がタンパク質づくりの暗号文の文字です。
 DNA分子は、タンパク質と結合してクロマチン(染色質)になっています。タンパク質の名はヒストンで、DNAがヒストンに巻きつき、数珠のようにつな がった複合体がクロマチンです。1本の染色質が染色体で、細胞が分裂するとき、それに先だって凝縮し棒状になります。それが中期染色体です(上図参照)。
 ヒトは男女共通の常染色体を22対と、性の決定に関係する、男性ではXY、女性はXXという性染色体をもつことをご存じでしょう。
 染色体は細胞内の核に収納されており、塩基性の色素によく染まるところから、この名がつきました。

DNAとゲノム
 ヒトの1個の細胞の核内に収められたDNA(46本分の染色体)を全部つなぐと2メートル近くになるほどの長さで、塩基配列は30億対、2003年に全配列が明らかにされました。

 そのうちタンパク質づくりの設計図になっているのは2パーセントほどでしかないことがわかりました。
 DNAの塩基配列のすべてを“ゲノム”といいます。
 2005年には、ゲノムから転写された産物の半分以上が“非翻訳RNA”であることが明らかにされました。
 非翻訳RNAは転写されたRNAのうち、タンパク質に翻訳される領域をもたないRNAで、“ノン・コーディングRNA”すなわち“非コードRNA”といわれています。
 非コードRNAは厳密にはmRNA以外のすべてですが、古典的な転移RNAなどを除き、新たに発見された小さなRNAなどを指しています。
 新しく登場してきたRNAが、遺伝子発現にかかわる父親由来か母親由来かという“ゲノムインプリンティング”や、染色体複製、転写調節などに重要な役目をもつことなどが次つぎと明らかになってきました。
 またRNA干渉などの遺伝子を沈黙させて制御する現象や、外界の刺激によりDNAやヒストンが修飾される“エピゲノム修飾”などが、従来のゲノムへの見方を大きく変えることになりました。

エピゲノム情報
 ゲノムに存在する遺伝情報には、遺伝子の特定の部分に特定の塩基配列をもつ個体があり、病気のなりやすさ(疾患感受性)を決めるDNAの多型があります。
 そしてDNA多型は、体質とよばれる遺伝要因のもとであり、環境要因が加わることによって発症に至ると考えられてきました。
 この考え方に大きなインパクトを与えたのが、“エピジェネティクス”という現象によるゲノム情報の遺伝のしくみでした。
 ゲノムの後天的な修飾を“後の”という意味の“エピ”をつけてエピゲノム情報といいます。そしてエピゲノム情報は、個体の一生を通して複製されています。
 エピゲノム情報は、上図のようにDNAのメチル化と、DNAがとり巻いているヒストンのメチル化、アセチル化、リン酸化などの修飾で維持され伝達されます。
 受精卵でいったんリセットされますが、胎内や生後の環境により変更されてゆくのです。
 いまエピジェネティクな異常と、ガンや神経疾患や肥満、糖尿病などの生活習慣病とのかかわりが指摘されるようになりました。
 さらに環境因子としての栄養条件が、遺伝子発現のレベルやタイミングの調節を介して、どのように作用するかという問題が“メタボリックメモリー”という概念として提唱されています。

個体差とゲノム
 1997年のライフサイエンスのトピックスは、『エピゲノム研究最前線』(医歯薬出版)クローン羊ドリーの誕生でした。クローンとは遺伝的に同一の個体 群をいい、ドリーは乳腺細胞の核を、卵子(核をとり出した)に移し、その卵子を子宮に入れるという操作によりつくられた“体細胞クローン動物”でした。

 ドリーは短命で、通常のヒツジの半分の寿命しか生きられませんでした。
 その後、次つぎとクローン動物がつくられたことをご存じでしょう。
 CC(コピー・キャット)と名付けれれたクローンネコが誕生したとき、ふしぎな発見がありました。CCは三毛ネコの体細胞核からつくられており、遺伝的に3色の毛色をもっているのが当然でした。ところが茶色の毛がまったくなかったのです。
 体細胞クローン動物は、提供者(ドナー)と同じ遺伝情報をもっているはずですが、茶色の毛色を生む遺伝子の不活性化が生じていました。この現象は、エピジェネティックな機構がはたらいた結果でした。
 ヒトの個体差にもエピジェネティックなDNAの修飾が存在し、環境因子との相互作用によって身体上に変化をもたらし、ガンなどの疾患の発症にも深くかか わっているといわれるようになってきました。上図は遺伝医学において、従来の遺伝要因と環境要因の相互作用にエピジェネティックな要因が加わった個体差が 中心になる考え方の図です。

ヒストンとDNAの修飾
 クロマチン構造をつくっているヒストンタンパクの末端部分をヒストンテールといいます。このしっぽがアセチル基(-CH3CO)やメチル基(-CH3)やリン酸(H3PO4)により化学修飾され、そのパターンによってクロマチンの状態が制御されています。
 クロマチンは、遺伝子の転写にあたってはゆるんだ状態になる必要があり、遺伝子発現がおこらないときは凝縮した状態(ヘテロクロマチンという)になっています。
 ヒストンのアセチル化やメチル化は、遺伝子発現を制御する調節タンパクや転写因子の作用をいろいろに変化させ、促進したり抑制したりと複雑なコントロールシステムとして機能しています。
 ゲノムにもメチル化がおこります。DNAのメチル化は、塩基配列を変更せずに、その発現を制御します。いったんつけられたメチル基は細胞交代に際して安定に受けつがれます。ただし必要に応じてはずされることもあります。
 一般に、DNAのメチル化では遺伝子の発現が抑制されます。
 細胞には、本来の細胞周期を調節したり、DNAの異常を修復したりなどの遺伝子が存在していますが、かりに異常なメチル化がおきてその発現量が減少すると、ガン化やアポトーシスなどの引き金になり、代謝性疾患の基盤にもなります。

エピジェネティクスと疾患


メタボリックメモリー
 第二次世界大戦末期、ナチスドイツによる封鎖により、オランダの一部の地域がひどい食糧難になり、そこでの出生児にある傾向がみられました。母親の栄養条件が悪い場合、出生児は成人したあとの肥満や耐糖能異常や高血圧を発症しやすかったのです。
 その後の動物実験では、父親の栄養状態も関連性があるといわれるようになっています。
 このような過去の一時期に置かれた栄養環境によって代謝系に変化を生じさせており、その状態が長期に持続していることを“メタボリックメモリー”といいます。
 太りやすいとか、ガンになりやすいとかの、いわゆる「体質」は、遺伝子で規定されたものとするのが従来の考え方でしたが、メタボリックメモリーによる個体差という視点がこれに加わりました。そしてこの現象は、エピジェネティックな遺伝子発現制御から生じるというのです。
 エピジェネティクスにかかわる分子はいろいろありますが、基本になるのが“メチル化”です。

DNAメチル化
 メチル化とは、ある物質にメチル基(-CH3)が結合する反応です。
 DNAのメチル化は、4種類の塩基のうちのシトシンにおこり、メチル化シトシンを生じます。この反応は“メチル基転移酵素(DNAメチルトランスフェラーゼ)”という名の酵素によって進行します(図参照)。

 メチル基はたやすく他の物質と反応しない安定な原子団なので、酵素が手助けしなければなりません。
 メチル化したシトシンを見わけるタンパク質が存在し、それに結合して遺伝子発現をスタートさせる転写因子の邪魔をします。つまり転写が抑制されることになるのです。
 一般にDNAのメチル化は、ヒストンの修飾と協調して、遺伝子発現をコントロールするといわれています。
 DNAメチル化に用いられるメチル基は、図中のSAM(S-アデノシルメチオニン)が供与体です。
 SAMの合成にはメチオニン、葉酸、コリン、ビタミンB12などの栄養素が必要であり、“メチル基ドナー”とよばれています。
 図中のSAHはS-アデノシルホモシステインで、ホモシステインに変換します。ホモシステインが再メチル化してメチオニン回路にむかう反応に葉酸、ビタミンB12とグリシンが必要です。ホモシステインのメチル化でメチル基を供与するのがメチル基を3個もつベタインです。

メチル化の役割
 さまざまな組織で比較すると、ゲノムにそれぞれに特徴的なメチル化の度合による模様が描かれています。
 動物が脊椎動物に進化したとき、ゲノムの塩基対は急増しました。多様なタンパク質をつくることで、いろいろな組織をもつ多細胞体を構築することができたというのです。
 ヒトなどの哺乳類では、多くの繰り返し配列の領域があります。この領域は通常メチル化されてサイレント(不活性)になり、遺伝子発現は長期的に抑制され ているのですが、なんらかの原因でメチル化が失われると、その領域では急速に変異が生じ、ゲノム全体が不安定になってゆきます。その結果、染色体異常やガ ンなどの疾患につながります。
 メチル化シトシンは“脱アミノ化”という反応をおこしやすく、たやすくチミンに変化することが知られています。
 ガン細胞で調べると、メチル化シトシンからチミンへの変換が高頻度にみられるのです。

メチル化異常とガン
 ガン細胞のゲノムでは、メチル化シトシンの割合が減少し、全体として、“低メチル化状態”になっています。一方で特別な領域での局所的な“高メチル化状態”が生じています。
 特別な領域とは、遺伝子の転写を開始する場所の近くにある“CpGアイランド”と名づけられている領域で、正常組織ではほとんどメチル化されていません。CpGアイランドの存在する遺伝子は、“ハウスキーピング遺伝子”であり、つねに遺伝子発現が必要なのです。
 ところがガン細胞では、この領域で高メチル化しています。とくにガン抑制遺伝子のCpGアイランド高メチル化によるサイレンシングが注目されました。
 メチル化異常は、ガンの発症・進展にかかわる細胞周期、DNA修復、アポトーシス、転移、浸潤などの遺伝子におこり、ノンコーディングRNA遺伝子もその標的になっていることがわかってきました。
 ガン組織を構成するガン細胞は均一ではありません。とくに転移・浸潤の鍵を握っているガン幹細胞や、抗ガン剤に耐性となった細胞のふるまいが、エピジェネティクスにより説明されています。
 加齢にともなって、さまざまな遺伝子へのエピジェネティック修飾が生じるといわれます。組織の慢性炎症は、前ガン状態にもみられ、動脈硬化や糖尿病などの疾患の基盤にもなることが知られていますが、炎症はメチル化異常をひきおこすのです。
 炎症性サイトカイン遺伝子のプロモーター領域での低メチル化が、炎症を持続させます。

個体差栄養学との関係
 エピゲノムにかかわる環境因子のなかで、グルコースやホルモン様作用を示す脂溶性ビタミンや、代謝における酸化・還元反応にかかわる水溶性ビタミンや、 抗酸化作用物質群などの効用が、エピジェネティクスをキーワードとして理解され、環境因子としての食物成分と生体の関係を追求する三石理論による「個体差 の栄養学」を支持しています。

メグビーインフォメーションVol.358「人体のしくみと病気11 「ゲノム」への新しい見方」より




www.megv.co.jp/web.php メグビーさんより転載しました。
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