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★「ホログラフィック原理」の誕生

 ホーキングは、ブラックホールのエントロピーとその表面積を関係づける詳細な量子力学的論拠を練りあげたとき、ホイーラーの教え子であるジェイコブ・ベッケンシュタインの提案を定量的に精密なものにしただけでなく、それを計算するためのアルゴリズムも考え出した。
 ホーキングに従って、ブラックホールの事象の地平面を考え、一辺が1プランク長さ(10の-33乗センチ)の区画に格子状に分割する。
すると、その事象の地平面を覆うのに必要な区画の数 - つまり、平方プランク単位(一区画につき10^-66平方センチ)で表わしたブラックホールの表面積 - はブラックホールのエントロピーに等しいことを、ホーキングは数学的に証明した。

 隠れた情報の表現で言うと、そのような区画それぞれが1ビット、つまり0か1をこっそり伝えていると考えられる。
1ビットは、ブラックホールの何らかの微視的性質を明確にする「はい・いいえ」疑問文一つに答える。
このことを図解したのが下の図1である。

画像データzu2002
図1:ステイーヴン・ホーキングは、ブラックホールのエントロピーがその事象の地平面を覆うのに必要なプランクサイスの区画の数に等しいことを、数学的に示した。各区画が情報の1基本単位である1ビットを伝えているかのようだ。

 ブログ記事、【二種類の特異点「ビッグバン」と「ブラックホール」
に、エントロピーとブラックホールの関係を中心に述べていますので、こちらを参照して下さい。

 ブラックホールに飲み込まれた情報(エントロピー)は、図1に示したように、ブラックホールの体積ではなく、その地平面に蓄積されていることが解りました。
このことは、情報がホログラムとして、ブラックホールの地平面に直接表現されるもの考えて良いはずです。

画像データzu2001
図2:はっきり識別できる空間領域内にある、情報を蓄積しているさまざまな物体。(b)領域の情報蓄積容量を増強する。(C)物質の量が閾値(その値は一般相対性理論から算出できる)を越えると、領域はブラックホールになる。


 どこかの空間領域にある物体または物体の集まり - 国会図書館の蔵書、グーグルのコンピューターすべて情報、CIAの文書 - を考えてみましょう。
話をわかりやすくするために、その領域を図2のように架空の球で囲んで目立たせることにします。
さらに、物体の総質量はその物体が満たす体積と比べてごく普通の大きさなので、ブラックホールができるのに必要なものとは、ほど遠いことを前提とします。

 このような設定をした上で、この空間領域内に蓄積できる情報の最大量は、どの程度なのでしょうか?

 この問いに対しての答えとして、熱力学の第二法則とブラックホールという、思いもよらない組み合わせが考えられます。

 まず、第二法則によってエントロピーは全過程を通じて増える一方なので、ハードディスクドライブや本、その他、あなた方がこの領域に詰め込まれます。
ベッケンシュタインとホーキングの結果から、ブラックホールの隠れた情報量は事象の地平面の面積で求められることがわかっています。
さらに、もともとの空間領域からあふれ出ないように気をつけたので、ブラックホールの事象の地平面は領域の境界面と一致します。
したがってブラックホールのエントロピーはこの周囲面の面積に等しいはずです。
結果、詰め込んだあらゆるものに隠れている情報量は、ブラックホールに隠れたものより小さいことは確かだといえます。

 ある空間領域内に含まれる情報の量は、あらゆる形のあらゆる物体に蓄積されていて、つねに、その領域を囲む表面の面積(平方プランク単位で測定された)より少ない。
そして重要なことは、ブラックホールが推理の中心ではあるのですが、ブラックホールが実際にあるかどうかにかかわらず、あらゆる領域に当てはまることです。
つまり、ある領域の蓄積容量の限度を超えるとブラックホールができるが、限度内に収まっている限りブラックホールはできない。
すなはち、実質的な意味では情報容量の限度には関係がないといえます。

 宇宙の仕組みを知る手がかりとして、この蓄積限度は多くを語っている。
私たちが目撃する物理過程(時間経過によって蓄積された情報量)も、支配されている物理過程(すでに配置されている情報量)も、見たところその領域内で起こるので、これらの過程が伝える情報もその領域内で見つかると予想するのが自然である。

しかし、ブラックホールを考慮に入れると、今引き出された結果は異なる見解を示唆する。
なぜなら、ブラックホールの場合、情報と表面積のつながりは単なる数値計算にとどまらず、情報がブラックホールの表面に蓄積されるという具体的な意味があり、私たちが認識出来ない領域に情報が存在する事になる。

  これに対して、サスキンドとトホーフトは、どんな空間領域でも、そこで起こる物理現象を記述するために必要な情報は、その領域を囲む表面上のデータに完全 にコード化できるので、その表面こそ、基本的物理過程が実際に起こる場所と考えるのももっともであり、この説は普遍的であるはずだと強調している。
この二人の大胆な思索家の提案によると、私たちが慣れ親しんでいる三次元の現実は、そのような遠くで起こっている二次元の物理過程をホログラムで投影したようなものだというのである。

 もしこの論法が正しければ、どこか遠くの表面の上で物理過程が起こっていて、それが糸を手繰る人形使いのように、デスクで単語を入力する私の指、腕、そして脳で起こっているプロセスと完全に結びついていることになる。
ここでの私たちの経験と、あちらの遠い現実とは、しっかり連結した二つの並行宇宙をつくることになる。
二つの宇宙における現象は完全に連動しているので、それぞれの展開は私と私の影と同じようにつながっている。


 なじみ深い現実が、はるか遠くの二次元表面で起きている現象によって映し出されたもの、あるいはひょっとするとつくり出されたものかもしれないという説は、あらゆる理論物理学のなかでももっとも予想外の展開である。
しかしホログラフィック原理が正しいという話は、どれくらい信頼すべきなのだろうか? 
私たちは理論分野の奥深くに進んできていて、実験検証されていない理論展開にほぼ全面的に依存しているため、疑う理由があるのは確かだ。
論理がすんなり前に進まないおそれのある箇所がたくさんある。

 重力と量子力学が両方とも論理の中心にあることを考えると、ひも理論が理論的探究のための有力な手がかりになると期待する人もいるだろう。
しかしトホーフトは初めてホログラムの概念を定式化したとき、ひも理論がこの問題を前進させることができるかどうかに疑問を抱き、
「プランクスケールの自然界は、ひも理論家たちの想像をも絶するほど常軌を逸している」
と述べた。

 それから10年もたたないうちに、ある若い理論家が画期的な論文のなかで、ひも理論はホログラフィック原理を明確な形にすることを示したのである。

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sonokininatte55.blog.fc2.com/blog-entry-154.html
その木に成って55さんちより転載しました。


・千早さん 『止めろよ原発!』 - みんなで歌おう 反原発ソング

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2013年03月22日 | 宇宙 | トラックバック(0)件 |
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