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★命を託している医療・薬剤の実体が知りたい その124   ☆☆☆ Lead-time そして lengthバイアス

 第一級資料の宝庫、リー湘南クリニック院長ブログ『異端医師の独り言』さんより転載貼り付けます。貼り付け開始。

☆☆☆ Lead-time そして lengthバイアス
 2月号のJCO*で、初めて目にする「バイアス(偏向とか偏見という意味)」に遭遇した、「時間経過バイアス」と「長さバイアス」とでも訳すのか。先に、本誌に掲載された「乳がん検診の有用性を示唆した」論文に対する批判です。以下、全訳。例により≪カッコ≫内は、僕の解説。

観察的データを基にした、マンモグラフィーについて欠陥のある推論
編集者へ: Badgwellら**による最近の論文は、少なくとも 80才台の乳がん患者では、マンモグラフィーを受けなかった患者の 5年・乳がん特異的生存率は 82%、対して、不定期に受けた患者では 88%、定期的に受けた患者では 94%と報告した。

 研究者らは、観察結果の解釈に慎重である:「われわれのデータは、高齢の女性に定期的・マンモグラフィーは有用である可能性を示唆する、蓄積されつつあるエビデンスを追加する。」 しかしながら、著者らは、十分に慎重ではない。このような観察は、どのスクリーニング・プログラムでもみられ、有用性に言及しえない。

 著者らは、自らの研究は健康志向・バイアス≪健康志向のある人が、検診を受ける傾向がある≫の影響を受けやすかったと指摘する。事実であろうが、真犯人は彼らが言及しない、時間経過バイアス、および長さバイアスである。これらバイアスは、癌疫学における、本質そして基本である。しかし、彼ら、そしてこの論文を扱った本誌編集者もご存じないようだ ― ご存知なら、論文を採用しえなかった≪日本の論文審査とだいぶ違うね≫

 2つのバイアスのうち、時間経過バイアスは、より理解しやすい。乳がん検診により n年早く癌が発見された女性は、癌が発見された時点より n年長く生きる。n年の純粋なバイアスが、検診で癌を発見されたすべての女性の生存期間に n年が加算される。乳がんの不均一性ゆえ、nの値は非常に可変的で、ある特定の女性の n値は未知である。nの平均値も未知である; nは、ふつう 3~5年と見積もられ、一般に低グレード≪癌組織を顕微鏡でみて、悪性度が低いと判断されるもの≫・ホルモン受容体陽性を呈する、高齢女性では、nは確実により長い。

 長さバイアスにおける「length」は、滞在時間(sojourn time)と呼ばれる、マンモグラフィーで発見されえる時点での、癌の前・症状期間をさす。アグレッシブな腫瘍の滞在時間は、より短い、なぜなら、より早く成長するからである。無痛性・腫瘍の滞在時間は、より長い。検診は、滞在時間の長さに比例して腫瘍を発見する。(類型を示そう:空を凝視し、流星を見つけるとき、より長い弧をえがく流星を見つけやすい。あるいは、開封したばかりの袋からポテト・チップを選ぶとき、より大きなチップをつまみやすい)。

 検診は、長い滞在時間を有する腫瘍を見つける;だから、検診で検出される腫瘍は、成長速度が遅く、そして致死性が低い。これが、長さバイアスである。

 長さバイアスに特有な問題は過剰診断で、検診は、生涯にわたり症状あるいは死の原因とならない、成長の遅い腫瘍を発見する。過剰診断とその続発症は、検診に起因する有害性で、著者らは、これを全く考慮していない。

 過剰診断は、すべての年齢層にも生じるが、2つの理由から、高齢女性で起こりやすい。一つは、競争リスク: 高齢女性は、他の原因で死亡しやすい。もう一つは、高齢女性に生じた腫瘍は、若い女性より、アグレッシブでない傾向がある(特に、マンモグラフィーで発見された場合)。

 時間経過、そして、長さバイアスは、Badgwellらのような研究**では、常にみられる乳がん検診に関連した病期シフトをもたらす。

 これらのバイアスを正確に定量するのは困難である、不可能でないとしても。これが、研究者たちが、無作為化スクリーニング試験を導入してきた理由である。それら研究で、80才台の女性を含めたものは皆無である。

 スクリーニング試験での最高齢の女性は、70台だった(スウェーデン)。この研究は、サンプル・サイズが小さいので、決定的なものとは、ほど遠い。しかし、非検診群は、検診群より、乳がん死が少なかった。要するに、高齢女性に対する乳がん検診の有用性を示す、信頼たるエビデンスは存在しない、

 しかし、有害性を示す確固たるエビデンスは存在する。≪この島国の厚生官僚の天下り先団体は、「乳がん検診を受けましょう」とパンティーのリボンみたいなものをチラつかせた TVコマーシャルを流していたね、血税をつかって≫

 Badgwellらの論文**は、ほとんどインパクトのないもので、メディアが取り上げるようなものではなかった。報道は、予想可能で、憂慮すべきものだった。アメリカ臨床腫瘍学会は、「80歳以上の女性は、マンモグラフィーの恩恵を受けるが、検診を受けるものは少ない」と題する、完全に誤った、誤解をまねく報道の炎をあおった。

 The Journal of Clinical Oncologyが、この論文を掲載するのは誤りだった。これは、若い女性にも、そして高齢女性にも有害だった。そのような論文が掲載されたことは、本誌の非常に欠陥のある編集過程を白日のもとにさらす≪ なんと素晴らしい、自浄作用≫

*Berry DA et al. Flawed Inferences About Screening Mammography`s Benefit Based on Observational Data J. of Clinical Oncology 27:639 2009
**Badgwell et al. Mammography before diagnosis among woeman age 80 years and older with breast cancer J. of Clinical Oncology 26:1 2008

リー湘南クリニック  (2009 年2月26日)

貼り付け終わり。
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