副島隆彦さんの
学問道場・・近代医学・医療掲示板より、貼り付けます。
[1594]
ものすごく勉強になっています 投稿者:あやめ投稿日:2010/03/09(Tue) 09:45:46
会員番号5746のあやめと申します。私は昨夏の衆院選挙後に、ふとしたことから副島先生の本に出会い、以来仕事の激務と育児の合間をぬい、睡眠時間を削り、テレビ・新聞のニュースに割いていた時間を、すべて読書とネットでの関連HPからの情報収集・勉強に費やしています。はっきり言って、受験勉強の時より熱心に勉強していて、自分でも驚いています。
さて、先日来の重たい掲示板でのおじいさん様の投稿を、エキサイティングに読ませて頂きました。それが発端になり、他の医療関係者の方々の貴重な意見が、重たい掲示板でも阿修羅でもさかんに出てきて、 私のような医学・医療にさっぱりの者でも、思わず引き込まれるような魅力的なやりとりでした。問題提起をして下さったおじいさん様に、心から感謝したいと思います。
また、内容があまりにも大事だと感じましたので、田舎の60代・70代の両親に、すべて印刷して送りました。海外に住む家族にも、同様に送りました。家族で、大いに話題にしたいことだと思いましたので。
またこちらでも、私達が納めた税金の具体的な使われ方について、わかりやすく説明して頂き、ありがとうございます。こんな途方もない金額が、こういう形で動いているなど、普通に生活していたら全くわかりません。「税金の使われ方には、きっとものすごい無駄があるんだろうな」とは感じていても、行政のどういう所に、どういう形で流れているかは、どの分野においても、外部からは非常にわかりにくい。
おじいさん様には、それを医療という分野から、これからもたくさん教えて頂きたいです。毎日の勤務、それも生身の体を扱う仕事ですから、自分とは比べものにならない緊張とストレスと多忙な身であられるとは思いますが、どうかお時間の許す限り、ここで色々なお話を聞かせて頂けないでしょうか。よろしくお願いします。

[1595
]患者よ、病院と関わるな 投稿者:おじいさん投稿日:2010/03/10(Wed) 13:04:24
いろいろと煽る投稿をさせていただいております。コメント頂きありがとうございました。
近藤誠という慶應大学の放射線科医の著書、「患者よ、ガンとたたかうな」が出版されて、15年近くなりますが、正直、勇気のある先生だと思います。著者は続編とも呼べる著作をいくつも出しており、タブーではないかと思われるような、昭和天皇と平成天皇の「ガン」の治療法についてもしっかりした意見を述べております。
一方では、いわゆる成人病関係の治療薬剤についても、無駄が多すぎると苦言を呈しており、縄張り意識のつよい医療界からは、「何で放射線科医が内科の誹謗をするのだ?」と疎んじられていることでしょう。
文藝春秋出版の本が多いことからして、日本政府としての切ない抵抗を代弁しているのかもしれませんが、正直、彼の本がいくらベストセラーになろうとも、この業界は痛くもかゆくもない。それはいうまでもなく、マスコミの露出度が圧倒的に、製薬業界に有利だからです。
その筋の人からは当たり前と思われることを、書くことをお許しください。
日本の医療では、薬、治療法や入院料の値段がそれぞれ、細かく決められております。それは全国津々浦々どんな田舎にいこうが、都会に意向が、「同一」価格です。さて、ではこのお値段は誰が決めるのでしょう?
これが2年に1回開かれる、中医協とよばれる、厚労省主体の会議なのです。このメンバーは建前、お金を払う側(各種保険の担当)、お金を請求する側(おもに医者)、中立に評価する側(医療財政に詳しい、学者など)で構成されます。無論、どんなメンバーを選ぶかで、恣意的な決定は十分あり得ます。これとは別に専門委員といって、なんやかんやと「参考意見」を述べる人たちがいます。この中に実は、製薬会社のお兄さん達が、会社の命令を受けて、たくさん乗り込んできます。
製薬会社は相当に手強い、何しろ、世界企業でもまれた百戦錬磨の連中です。温室育ちの役人など簡単に手玉にとれる。もと厚労省事務次官の岡光くんの書いた、手記にこの辺のプレッシャーは記載されております。よくよく考えてみてください、皆さんの税金が何に使われるのか決めるのに、製薬会社という、特定の企業グループの思惑が働くということを想像してください。無論、これが天下りの温床になることは容易に想像がつきます。そして、外資系企業のコングロマリット化は、日本の製薬会社を叩きのめしました。まあ、日本企業が甘えていたと言えなくもないですけど。。
ジェネリック薬品と呼ばれる、特許のきれたふるい薬剤についても、外資系企業、とくにイスラエル系が日本の薬局を席巻しております。私は別に日本の会社を応援するわけではないが、またこれによって変な保護主義に陥るのも反対だが、そういう波がきているのだと言うことはもうちょっと一般の人も知っておいた方が良いと思います。
「え、クスリ、、それくらいで大騒ぎしなさんな!」と思うでしょ?先日の脳代謝改善薬はいくらでした?そう、約1兆円でした。(多分10年くらいのスパンで)日本には一体どれくらいの薬剤がきていると思います?。私もしりません。知りませんが、何千であることは確かです。脳代謝改善薬、の分野だけで、1兆円、無駄にしたのですよ。
多分、10種前後の薬剤だったと思います。アバン、カラン、セレポート、ドラガノン、、うどん粉ど比べて、効果が変わらないという、三流漫才師でもやらないようなギャグのような、治験で放逐されたのですよ。怖くなりません?これが、全部の薬剤の総額を想像すると。。。
もちろん、当然ですが必要な薬剤も山ほどあります。私自身も新薬の恩恵をうけました。よくなった患者もたくさんいます。(他で代用できるかなとも思いますけどね。)
無論、必要な薬剤と同じくらい不要な薬剤もあります。一例をあげれば、いわゆる同一効果薬剤と呼ばれるもので、名前を変えて各社から出ております。皆さんご存じ、最近テレビに出なくなった、プロゴルファーが宣伝してた、ガスたー10なんつう、薬剤は似たようなのが、何種類あることか。。。
これらすべてに莫大な税金が使われているとしたら、「やっぱそれおかしいよ。」と思いません?
製薬会社だけにとどまりません。検査のたびに、手術のたびにつかわれる医療器具、CT、MRI(この系統は日本がつよい)、ペースメーカー、ステント、カテーテルなどの器具、、一体いくらすると思います?
心臓カテーテル検査を受けるという人がおれば、(自称名医ほどこれで儲けていますが。。)お医者さんに聴いてみてください。そしてそれは税金でまかなわれているのだということをご理解ください。
もとをたどれば、宮澤もとソウリが回顧録で語っているように、プラザ合意が戦後の分岐点だったのだろうと思います。要するに、日本は車と電気で儲けたんだから、おれっちの部品も買えよな、的に外国の医療器具をべらぼうな値段で買わされているのだと思います。相対的円高にもかかわらずですよ。まあ、これも国際貢献なのでしょうか。
でもそんなことを意識して医者が医療行為をしているはずもありません。ちょっと、胸が痛い、ちょっと頭が痛いで行われる、検査器具が、何千万、何百万もする、そして、それは税金を原資とした診療報酬でまかなわれると言うことをコクミンの皆さんは意識しないのでしょう。無論、大学では医療経済理論などほとんど教えません。教えても、製薬会社と医療機器会社が儲けてんだぜ、なんて、口が裂けても大学教授は言わないでしょう。
さて、近藤先生の話にもどります。要するに、この先生が言いたいのは、
やってもやらなくてもというか、やることでかえって害になる医療が山ほどあるのでだまされないようにしましょうと言うことだと思います。それをふまえた上で、皆さん、病院に言ってください。
次回は、「ホントに医者は足りないのか論」を書きたいと思います。
貼り付け終わり。
- 関連記事
-