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https://karapaia.com/archives/52325785.html 太古の昔、地球に存在した肉食動物といえば、まず恐竜が思い浮かぶが、彼らが登場する4000万年も前にすでに恐ろしい捕食者がいた。
それが今回、ブラジルで化石が発見された「パンパフォネウス・ビッカイ(Pampaphoneus biccai)」だ。
2億6500万年前に生息していたこの動物は、最大で体長3m、体重400kgに達したとされ、当時最大の肉食獣だった。鋭い犬歯と頑丈な頭蓋骨を持ち、今で言う大型ネコ科動物の役割を果たしていたそうだ。
恐竜以前に地球上を闊歩していた巨大肉食獣
今回ブラジル南部のサン・ガブリエル近郊で発見されたのは、長さ36cmほどの「パンパフォネウス・ビッカイ(Pampaphoneus biccai)」のほぼ完全な頭蓋骨の化石だ。
初期の「
ディノケファルス類」に分類されるパンパフォネウスは、ティラノサウルスやその仲間よりも前に生きていた大型の陸上動物だ。
パンパフォネウス・ビッカイの頭蓋骨の化石/ image credit:Felipe Pinheiro このグループは必ずしも肉食というわけではないが、パンパフォネウスは紛うことなき肉食動物だった。
その姿は恐竜を連想させるが、より上のグループでは「
単弓類(たんきゅうるい)」に分類されるため、「
竜弓類(りゅうきゅうるい)」である恐竜ではない。
だが、そもそも「ディノケファルス」とは”恐ろしい頭”を意味する(ゆえに恐頭類とも)。つまり、当時の生き物たちにとって、できることなら遭遇したくない恐ろしい存在だったのだ。
「獲物をとらえるために進化した大きくて、鋭い犬歯が生えていました」と、ブラジル、パンパ連邦大学の古生物学者フェリペ・ピニェイロ氏は説明する。
その歯の並びと頭蓋骨の構造から、現代のハイエナのように骨を噛み砕けるだけの十分な力強さがあっただろうと考えられるという。
だが、そんな恐るべき肉食動物も、ペルム紀の終わりに起きた地球史上最大の
大量絶滅(地球上の動物86%が絶滅したと考えられている)を待つことなく絶滅した。
新たに発見されたパンパフォネウス・ビッカイの頭蓋骨の化石を丁寧に掘り出す作業
当時、南米最大の捕食動物だった
他のディノケファルス類の化石は、ロシアと南アフリカで発見されてきたが、パンパフォネウスは唯一ブラジルでしか見つかっていない。
今回のものも含め、これまでに発見された化石によるならば、パンパフォネウスは当時、間違いなく圧倒的な存在だった。
体長は最大で3m、体重400kgに達したと推測されている。
今回の化石が発見された地域では、ここ10年の間に、パンパフォネウスのエサだったかもしれない小型のディキノドン類(ラストドンなど)や巨大な両生類(コンズコビアなど)といった動物が見つかっている。
パンパフォネウスにかかれば、どちらも赤子の手をひねるように倒すことができたろう。
パンパフォネウス・ビッカイの復元予想図 / image credit:Marcio Castro ピニェイロ氏によると、パンパフォネウスは当時、南米最大の陸生捕食動物だったのだという。
「パンパフォネウスは現代の大型ネコ科動物と同じような生態学的役割を果たしていました」
恐ろしい頭というグループ名からもわかるように、その頭蓋骨はがっしりとした作りをしている。
ちなみに今回の頭蓋骨の分析からは、はっきりと正体がわからないとある顎骨が、じつはさらに大きなパンパフォネウスの仲間のものである可能性が浮かび上がっている。
この仮説を確認するには、もっと多くの化石を調べる必要がある。だが、このことは、今回の化石がもしかしたら大人ですらない可能性を示唆しているという。
この研究は『
Zoological Journal of the Linnean Society』(2023年9月10日付)に掲載された。
References:Scientists Discover Skull of Giant Predator Long Before The Dinosaurs : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumoあわせて読みたい
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