貼り付け開始、
https://karapaia.com/archives/52325746.html 可愛い我が子が原因不明の痛みで苦しんでいたら、親はどうにかしたいと思うだろう。2児の母コートニーさんもそうだった。
彼女は慢性的な痛みを訴えていた息子(当時4歳)を救うために、3年間で17人もの医師に相談したが、誰一人として痛みの根本的な原因が特定できなかった。
なかなか病気を治すことができず、困り果てた母親は、ChatGPTにこれまでのことをすべて入力したところ、「脊髄係留症候群ではないか?」との回答が。
それこそが、まさに欲しかった言葉であり、息子の痛みの原因となる病だったのである。
原因不明の痛みに襲われた4歳の男の子
新型コロナで思うように外出できなくなった時期、2児の母コートニーさんは、子供たちが家の中で飛んだり跳ねたりしながら遊べるようエアハウスを購入した。
当時4歳だった息子のアレックスくんが痛がり始めたのは、その直後のことだ。
アレックスくんは常に痛み止めが欠かせなくなり、なぜだか物を噛むようになった。もしかしたら歯が悪いのではと、歯医者に診てもらったが異常は見つからなかった。
こうして3年間にわたる病院のはしご生活が始まった。
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歯科医から歯科矯正医に
歯医者は、気道閉塞(きどうへいそく:気道が狭められたり、塞がれたりする症状)を疑い、歯科矯正医を紹介してくれた。
気道閉塞になると眠れなくなるので、アレックスくんが疲れ切って不機嫌な理由を説明できると考えたのだ。
その歯科矯正医は、アレックスくんの
口蓋は口と歯に対して小さすぎるので、眠るときに苦しくなるのだろうと診断し、装具を用意してくれた。実際、これでしばらくは症状が改善されたという。
3年間で17人の医師に診断してもらうも原因が特定できず
だがしばらくして、今度はアレックスくんの背がなかなか伸びないことにコートニーさんは気がついた。
そして連れて行った小児科では、コロナ禍が発育に悪影響を及ぼしていると診断され、理学療法士を紹介された。アレックスくんは、体の左右のバランスが非常に悪かったのだ。
「アレックスはまず右足を進めて、左足をついて行かせるような感じでした」とコートニーさん。
しかも、その頃になるとアレックスくんはひどい頭痛にも悩まされるようになっていた。
神経科では偏頭痛と診断され、副鼻腔や気道の問題のせいで寝不足だからと耳鼻咽喉科にもかかるようになる。
どの医師も、それぞれの専門分野のことばかりで、もっと全体的な問題についてはちっとも検討しようとしなかった。
とある理学療法士は、
キアリ奇形を疑った。小脳が脊髄の方へ落ちてしまっている先天性の疾患だ。
コートニーさんはこの病気について調べ、小児科・小児内科・成人内科・筋骨格系の医師など、さまざまな病院を訪ねたが、結局行き詰まった。
3年間で相談した医者は合計17人。アレックスくんの症状をきちんと説明してくれる医者は一人もいなかった。
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ChatGPTに悩みを相談したところ病名を特定
精も根も尽き果てたコートニーさんは、ChatGPTにこれまでのことをぶちまけた。どうにか手がかりが見つかるよう、藁にもすがる思いだった。
私はMRI検査の結果を一行一行、ChatGPTに入力しました。アレックスがあぐらをかけない様子といったことです。それが、これまで診断が根本的に間違っていただろうことに気づくきっかけとなりました
ChatGPTが教えてくれた病気は「
脊髄係留症候群」だった。脊髄係留症候群とは、脊髄の組織が癒着することで、動きが制限され異常に伸びるせいで生じるさまざまな症状のことだ。
この症候群の原因としてよくあるのが、「
二分脊椎症」という先天性の脊椎骨形成不全だ。この症状になると、本来背骨の中にあるべき神経(脊髄)が外に出てしまい、癒着したり、損傷したりする。
コートニーさんはこの病気の患者たちのコミュニティをFacebookで見つけ、やり取りを交わすうちに、息子の症状について確信を深めていった。
そして、また新たに神経外科のドアを叩くことにした。
そこで医師から二分脊椎症であるとはっきり告げられたのだ。
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二分脊椎症を患う子供たちの多くは、神経が体の外に露出(開放性)しているので、一目でわかる。
ところがアレックスくんの場合、症状が軽度(潜在性)で外から見えなかった。だから誰も気づかなかったのだ。
「アレックスに開口部はありません。お尻の上にアザのようなものがありますが、誰もそれを気にしませんでした」
出産時に二分脊椎症が見つかればすぐに治療されるが、アレックスくんのようにわかりにくい症状の場合、見落とされることもしばしばだ。
すると脚を引きずる、痛み、排泄の困難、背骨の歪み、座る・歩行の遅れといった症状がだんだんと出てくる。
だが小さな子供の場合、言葉がうまく話せないこともあり、生まれてからずっと異常があったとしても、親がそれを普通だと思い込んでしまうケースもある。
とにかく、ようやく納得のいく診断がされて、コートニーさんは「安心、納得、息子の将来に関する心の揺らぎなど、本に書かれているあらゆる感情」を味わったという。
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ChatGPTはきっかけ、最後まで諦めなかった母親の愛情が実を結んだ
大変な経験をしたアレックスくんだが、相変わらず明るくて楽天的な性格で、友達と遊ぶのが大好きだ。
野球をやっていたが、昨年怪我をしたためにやめざるを得なかった。スケートをはくと腰と膝を痛めるため、ホッケーも諦めねばならなかった。
それでも、ちゃんと人生を楽しんでいる。椅子の上に立って、今度は監督役を始めたのだ。そうやって今もゲームに参加し続けている。
脊髄係留症候群と診断されたアレックスくんは、その後手術を受けて、少しずつ回復しているところだ。
そしてコートニーさんは、同じような困難に直面している人たちを助けるため、自分たちの体験を伝えている。
一つ大切なことは、ハッピーエンドを迎えられたのは、コートニーさんとアレックスくんが負けなかったからということだ。
確かに病気を治すきっかけをくれたのはChatGPTかもしれない。だが、最後まで諦めずに治療の方法を探し続けたのは、コートニーさんとアレックスくん自身だ。
「点と点をつないでくれる人は誰もいません。自分の子供は自分で守るしかないんですよ」とコートニーさんは語っている。
References:ChatGPT Diagnosed A Boy's Pain. 17 Doctors Over 3 Years Could Not / Young Boy Suffering Pain for 3 Years Gets Correct Diagnosis from ChatGPT / written by hiroching / edited by / parumoあわせて読みたい
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貼り付け終わり、
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