このところ米国内でのイーロン・マスク氏の信用はガタ落ちとなっています。そこで彼がSOSを発した相手が「中国」です。中国はイーロン・マスク氏を救うのでしょうか?(「 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 」浜田和幸)
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プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)氏
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
イーロン・マスク氏の信用はガタ落ち?
ツイッターの買収から、脳とAIの合体実験まで、何かと話題満載のイーロン・マスク氏ですが、最新のアメリカの世論調査では「信用度が急落」となっています。
昨年の時点では電気自動車EVの「テスラ」が好調で、信用度ランキングでは11位でした。ところが、ハリス世論調査の今年のランキングでは、62位に転落。
ツイッター買収にともなう社内人事のゴタゴタが影響したようです。
加えて、テスラの自動運転機能が事故を頻繁に引き起こしているため、その安全性に危険信号が灯ったと言っても過言ではありません。
結果的に、テスラはライバルであるトヨタ・ホンダ・BMW・フォルクスワーゲン・フォードの後塵を拝する事態に落ち込んでしまいました。
アメリカの大統領選挙にも積極的に関与し、先週には出馬宣言を行ったフロリダ州のデサンティス知事とツイッター上でコラボし、「トランプ前大統領を蹴落とせ」とばかり、息巻いていました。
ところが、システム障害に見舞われ、出鼻をくじくように、放送開始から30分近く、音声が途切れるという大失態でした。
確かに話題づくりでは天才的な能力を発揮し、ファンの獲得につなげ、そうした熱烈な支持者にテスラの車を売り込む作戦で業績を伸ばしてきたマスク氏です。
とはいえ、アメリカ国内での信用度が危険水域に突入してしまいました。
そこで、彼がSOSを発した相手が中国です。
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中国はイーロン・マスク氏を救う?
実は、現在でもテスラの最大のマーケットは中国にほかなりません。
総売上高の21%は中国市場で得られています。
上海には世界最大のテスラの工場が稼働し、第2工場も近く建設されるとのこと。
このところ相次ぐ不祥事を払拭すべく、マスク氏は5月30日に突如、北京に乗り込みました。しかも、李強首相と直談判に及んだ模様です。
詳細は不明ですが、李首相も秦剛外相も中国に積極的に進出・投資するテスラを全面的に支援する姿勢を見せたとのこと。
米中関係が緊張関係にあるなか、中国とすれば、「健全で安定的な中米関係が国際的なビジネス環境にも欠かせない」ことをアピールするために、マスク氏を最大限に活用しようとしているに違いありません。
テスラはもとより、スターバックスやアップルなどアメリカ企業は大小合わせれば100万社が中国市場に依存しています。
ぶっちゃけ、バイデン大統領も口では対中強硬姿勢を唱えていますが、本音の部分では「中国抜きではアメリカ経済は立ち行かない」と納得しているようです。
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