昨年10月の総理秘書官就任以来、数々の問題行動で批判を浴びてきた岸田首相の長男・翔太郎氏。これまでお咎めなしの姿勢を貫いてきた首相ですが、週刊文春が報じた官邸での「悪ノリ」に関しては態度を一転、厳しい処分を下しました。この更迭劇に違和感を抱くとするのは、米国在住作家の冷泉彰彦さん。冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で今回、「3つの違和感」を指摘するとともに、岸田首相と翔太郎氏の関係性を推測しています。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年5月30日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
バカ息子を処分。岸田首相の長男秘書官更迭劇に抱く3つの違和感
岸田総理は長男で政務担当秘書官の翔太郎氏を更迭しました。週刊文春の報道によれば、昨年12月に「総理公邸」で「忘年会」なるものが開催されたそうで、その際、翔太郎氏は親族ら約10人とともに記念撮影を行ったそうです。
その場所が「赤じゅうたん」が敷かれた公邸内の階段で、つまり内閣発足などの際に新閣僚の撮影が行われる場所でした。総理が記者会見で使う演台で若い男女がポーズを取る写真もあったそうです。また、岸田総理自身も食事の場に顔を出して挨拶をしていたとも言われています。
そうした撮影が不謹慎だということで、翔太郎氏はクビになったというわけです。この事件ですが、違和感満載としか言いようがありません。とりあえず3点指摘しておきたいと思います。
1つ目は、どうして情報が漏洩したのかという点です。バカッターの炎上現象などを理解していたら、この種の写真が漏洩したらマズいということは、三井物産OBの翔太郎氏であれば、理解できるはずです。にもかかわらず、どうして漏洩したのか、これはかなり重要なポイントです。この種の情報管理でミスをした、これは政治家秘書としては致命的ですし、同時に解明の待たれる部分です。
2つ目は、閣僚の記念写真を撮る場所だから「ダメ」という発想法です。そもそも、この「公邸」というのは、元の首相官邸を移設したものです。そして、様々な国家の意思決定が行われた場所でもあるし、何よりも五一五事件や二二六事件などの惨劇の現場であり、昭和史の厳粛な舞台でもあります。
そのことを知っていれば、そもそも妙な記念写真を撮ろうなどという気持ちにはならないのが普通です。またスキャンダル報道を行った側も、閣僚の記念写真に使う階段だから不謹慎などという「セコい指摘」で終わらせているわけで、これでは、関係者一同が、乃木神社の由来を知らなかった某野党の代表と同レベルとしか言いようがありません。
3つ目は、岸田総理の対応です。まず、自分の子どもを「トカゲのしっぽ」のように切って捨てる冷酷、これはかなり奇妙です。ロンドンの一件もそうですが、ああいう報道の罠に引っかかった後は、ちゃんと説明させるとかフォローがあってしかるべきですが、今回も翔太郎氏の釈明などはありませんでした。その上で、父親のくせに自分の長男を切って捨てています。
能力に問題ありの長男に「ダメ元」で秘書官を務めさせていたか
もしかしたら、翔太郎氏というのは、パブリックスピーチのスキルが限りなく零点に近く、秘書というのもダメ元で務めさせていたのかもしれません。とにかく、何も説明がないし、それにしては冷たすぎるし、奇妙です。
更に言えば、この「忘年会」には総理自身も顔を出していたというのですから、よく分かりません。一部の報道では、翔太郎氏の友人や知人が招かれていたというのですが、そこから写真が漏洩したとすると、総理としても長男の脆弱な人間関係を分かっていて甘やかしていた可能性もあると思います。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年5月30日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
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image by: 首相官邸
東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。
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