今回も、
副島隆彦さんの学問道場・気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板より、
外部からはうかがい知ることができない、貴重なコメントなので、そのままを転載しています。貼り付け開始。
[1524]Re[1518]:
抗癌剤 投稿者:シャンチー投稿日:2010/03/06(Sat) 12:06:59
「会員番号1644」様の言われる事はもっともだと思います。
今行われている医療は「対処療法」だというお考えには賛成できます。胃を摘出したり、肝臓を切除したり、確かに野蛮と言えばそうかも知れません。でも、「需要」があるから「供給」があるのです。その野蛮な治療を医療サイドや製薬会社が勝手に発展させてきたわけではないと思います。それを必要とする「患者サイド」の人が居るからこそ発展してきたはずではないでしょうか。
腫瘍を摘出してでも、抗がん剤を使ってでも何とか生きていたいと言う意志を患者様ご本人が持っているとすれば、それを批判する権利は誰にもありません。それは家族と言えども批判する権利はありません。その反対に、本人が痛い思いをしてまで、辛い思いを続けるくらいなら治療を受けたくないと言う意志がある場合もそれを他人が批判する権利は無いと思います。勿論、医師が治療を強要したり、治療を拒否されたら不機嫌になったりするのに至っては論外です。
私自身は人には「生きる権利」もありますが、「死ぬ権利がある」と思っています。(勿論自殺は含んでいません)この「死ぬ権利」を他人が介入しようとする所に一番の問題があると思っています。決して「西洋医学が悪い」とい事ではないと思います。

昔は「あんた手術せんと死ぬよ。」と言った脅しで手術をするような事が通っていましたが、今もいないとは言いませんが、その様な医師はどうしても訴訟になりやすくなりますので、淘汰される傾向にはあるように思います。少なくとも私の回りにはその様な医師は居ません。まあ、その様なことを言う医師は信用しない方が良いです。今時大学病院でもその様な言い方をする医師は少なくなっていると思います。
私は、自らの「生」と「死」に関して、患者様がキチンと考え、自分が納得して出来る治療を、自らが選ぶ事で無駄な治療が無くなるのではないかと思っています。「生きる権利」「死ぬ権利」他人が犯さない事が重要と思います。 この項、貼り付け終わり。
学問道場・近代医学・医療掲示板より、貼り付けます。
[1593]
キューバの医療 投稿者:おじいさん投稿日:2010/03/03(Wed) 09:46:39
専用の掲示板があるのでこちらに書かせていただきました。
マイケルムーアは多くの人がご存じだと思いますが、この人の映画に医療問題を扱った「シッコ」という作品があります。森達也的には恣意的でドキュメントとしては、「僕はあまり好きでない。」になってしまうかもしれませんが、確かに、一面的な医療の切り口かなという場面が多いです。
さて、この映画、クライマックスではなんと、キューバにアメリカ人の患者を連れて行くんです。ホントに、外国人でも無料なのかと、、うわさはホントだった、、、そして、めでたく症状は良くなり、なんつう、ちょっと劇画ふうの組み立てなのですが、こうしたマンガは置いておくとしても、キューバ医療に関する一つの事実を申しますと、「健康で長生き」に関しては世界最高のコストパフォーマンスであるらしいのです。
私も本でしか情報がないので、みたわけではないので確認はできないのですが。。それを前置きとしてお読みください。キューバはご存じのように、西洋の医薬品や検査器具に関してはおそろしく前近代的です。もちろん理由はアメリカと対峙しているからです。うわさによれば本国の学者をつかって、自前のバイオ系薬剤を作り他国に売って外貨を稼いでいるということです。おそらく自国民にはほとんどつかっていない。
キューバの医療制度は、アクセスフリーではあるらしいのですが、それはあくまで医師による「診察、予防、指導」の段階までであり、例えば、毎日飲んだくれている人を検査漬けにして、肝臓庇護薬や便秘薬を処方したり、マックを食べ過ぎて、肥満膨大の人を、腹部CTと糖代謝能を施行し「科学に基づく数値化」をして、「あんた、メタボだから、これ飲みな。」と抗コレステロール薬を投与するような、「GDP世界第3位の日本の医療」とは根本的に異なるようです。
したがって、全体的にみると、おそらく私に言わせれば生物としての人間の健康状態を、語彙は貧弱かもしれませんがしっかり診断できる医者は発展途上国に多いのではないかと思います。
そして、もう喜劇かもしれませんが、一頃、日本医師会のホームページには、小泉改革に恐れをなしてか、アメリカ医療を攻撃するネタとして、この「シッコ」が推奨映画として宣伝されていたのです。日本医師会の意図はわかりません。わかりませんが、「シッコ」の語る本質的な所まで取り入れれば、自らの利権が朽ちるというところまではわかっていなかったようです。まあ、馬鹿だからいいのですが。。
上のような、とりあえず、専門医療は受けさせず、水際で止める医療は、イギリスがモデルだと思います。イギリスではそういう、gate keeperみたいな医者が、General Practionerと呼ばれ、私の友達に拠れば、大体年収2500マンくらいらしいです。(ポンド高だったので、日本の感覚では実質は 1800~2000マンくらいかも。)ようするにそういう高い給料を払っても、アクセスフリーによるコスト増よりは100倍マシだということなのでしょう。キューバの医者は、粟やヒエを食べているようですが。。
ところで先日、開業医の増加は薬の増加を主旨にした、コメントを書きました。
これは私の推論に過ぎませんが、厚労省も抵抗してはいるのです。先日のインフル騒ぎで、ものもうした女性検疫官のような根性のある奴はいるのです。つまり、「そうか、薬を使えば病院の収益が減るような診療報酬体系にすればよいのだ。」ということで、通称、まるめ病棟と呼ばれる、包括医療制度が導入されました。これは主に慢性期病棟で行われています。救急病院系で近年浸透してきているDPCやDRGと呼ばれる制度も、要するに過剰投与と検査で損をする仕組みです。
また日本の新薬認可は厳しく、製薬会社の治験(一般に販売する前の投薬テストみたいなもの。)のハードルをあげて、なるべく認可する薬剤を減らそうとしています。抗うつ薬として発売されたのにいつのまにか生活機能改善薬として、アメリカで爆発的に売れた、「プロザック」を認可しないのは賢明でした。
1998年頃、脳代謝薬とよばれる、痴呆、脳梗塞系の薬剤がいっせい認可取り消しになりました。このときは、財務省指導(多分、榊原英ちゃん)でうまくいったようですが、、根拠が、、「一連の薬剤とうどん粉と比較試験を行ったところ、効果に差がないので」取り消されることになりました。
皆さん、笑い話ではないのですよ。ほとんどが、あなたの働いた税金から支払われているのですよ。。
もうちょっとお金があれば、子供にいい教育を受けさせられたのに、とか、もうちょっとお金があれば、農薬ばりばりの食事から解放されたのにとか、もうちょっとお金があれば、生活が楽になるのに。。と思って、日々真面目に働いている、何もしらな人たちがおさめている貴重な税金でございますよ。
この間、脳代謝改善薬にいくら使われたと思います。
1兆円以上です。。。私も馬鹿だったので、山ほど処方していたのに、突然、市場から消えて、「俺をだましたのか。」と患者から罵声を浴びせられたことがあります。
ただ、一部を除き、今のところこうした、厚労省の抵抗は失敗しております。まず、包括医療に関しては、医者の洗脳活動があまりにもうまくいっており、コスト意識を育てることができません。また(慢性患者ばっかりの精神病院を除く)勤務医はあまりにも忙しく、患者をまわさなければ実質黒字になることは困難で、そんな、薬で日本が亡国する、どうの、なんて考えているヒマがありませんし、政治教育をする訓練も日本人は削がれております。
また厚労省の役人が、一部の製薬会社に天下っているために、新薬の認可がマッチポンプ的になっており、「じゃ、10人天下りね。」「了解っす。」「はい、じゃ、今度のあんたんとこの、自民党賦活薬、アオリドンパチ、認可してやるから。。」「ハハーッ。」ってなことになっているかもです。
みなさん、悲惨で絶望することばかり書きましたが、全然大丈夫です。病院には気軽にかからない、救急車をタクシー代わりにしない、高齢者は薬に頼らない、を心がければ、どうってことないのです。 医者の講演会や新聞、テレビの健康情報は必要なものは取り入れましょうといいたいところですが、専門家が何を意図しているかわからない状態でその情報選別を素人がするのは土台無理です。無視した方が無難です。それよりおいしいものを食べて旅行してた方がマシです。
運悪く、医者にかかったとしましょう。もし、ほっておいても治るのなら、薬剤の処方は遠慮しますと、返事しましょう。無理に薬をのませようとする、医者はヤブなので、さっさと逃げましょう。
長文失礼しました。
貼り付け、終わり。
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