自分にとりついてしまうネガティブな妄想や他者からのネガティブな攻撃に傷ついてしまう人も多いと思います。しかし、それを中和する簡単な方法があるそうです。今回は、メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者で営業コンサルタントの菊原智明さんが、ご自身も使っているというその方法を伝授しています。
ネガティブ攻撃を感謝して中和する方法
過去に“心理術や自己啓発系”の本をたくさん読んだ時期があった。おそらくハマった期間は3~5年くらい。コンサル仲間も「自己啓発マニアになった時期がある」といった話をする。
ただ、共通しているのは“ある程度の時期で卒業した”ということ。自己啓発系の本に長期間ハマり過ぎる。これはあまり好ましくない。
以前、こういった人たちに会ってきたが、「知識はあるが行動力が低い」といった感じだった。やはりある程度知識を得たら、あとは行動だ。
心理学や自己啓発の本を読んでいると“セルフトークが大切”といった文章が出てくる。
セルフトークとは自分の中の会話のこと。心の中の独り言のようなもの。仕事をしていて、何気なく「なんか将来が不安だ」と思うことがある。
その不安にたいした根拠はない。何か具体的な理由があるわけでもない。どこからともなくやってくる。この感情は迷惑だし、気分的にも嫌なものだ。
思うだけでなく「あぁ、なんか不安な気持ちになる」と心の中でつぶやいたとする。そのとたん、集中力が途切れる。仕事の効率がものすごく悪くなるのだ。あなたも経験したことがあるはず。
また、何かのチャンスを目の前にして「あぁ、自分にはできそうにない」と思ってしまったとする。もしくは「失敗して恥をかくのでは」などと頭をよぎる。
すると、自然に「どうせやっても無理だ」と心の中でつぶやいてしまう。こうなれば、何かの理由を探し「その日は都合が悪いから」と断ってしまう。
もし行動していたら、成功のチャンスをつかんでしたかもしれない。こうして多くの人がチャンスを潰してしまう。
とにかく“ネガティブなセルフトーク”ほど害があるものはない。
人は本来ネガティブ思考。だからこそ生き残ってきた。これはDNAに組み込まれているので、完全に取り除くのは難しい。
しかも、多くの人は「ネガティブ思考は良くない」ということを十分理解している。にもかかわらずやってしまう。
これは私もそうだ。害があると分かっていても、常に「あの仕事を失敗したらどうしよう」と思ってしまう。思考と脳と頭と体はそう簡単に一致するものではない。
これを回避する方法がある。私が苦労の末、つかんできたこと。100%とは言わないが、かなり効果はある。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
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ネガティブな妄想に感謝する
その方法とは“ネガティブな妄想に感謝する”ということ。ネガティブな妄想が出てきたら、即座に「ありがとう、心配してくれているんだね」と感謝してしまう。誰もいなければ、「ありがとう。助かるよ」と口に出して言ってもいい。
こうするとスッと気持ちが楽になる。ひとまずマイナスからフラットな状態に戻る。そのあとはいい方向へ考えられるものだ。
このテクニックは人からの“ネガティブ攻撃”にも使える。もしかしたら、こちらの方が効果的かもしれない。
例えば、友達に何か話をしたとする。その途端、「そんなことできるわけないよ」と否定してきた。
そんな時は心の中で「そうか、友人は私のことを心配してくれているんだな。ありがたい」と思うようにする。そうなると対応も変わってくるだろう。
ゴルフでのこと。最近は競技をしている人とラウンドすることもある。競技をしている人は“相手を落とすワザ”を仕掛けてくる。
1打でも相手を上回れば試合に勝てるから。私に仕掛けたところで意味がないのにやってくる。長い競技生活の上で染みついてしまっているのだろう。
例えば、左サイドがOBだとする。私が打つ前に「菊原さんは左に引っ掛ける癖があるので気をつけて」などと言ってくる。
“潜在意識は否定形を認識できない”というルールを知っているかどうかは分からないが、この攻撃は強力だ。
“左に引っ掛ける”といったイメージが残ってしまう。そのままショット。そして左に引っ掛けて見事にOBになる。これはけっこう頭にくるものだ。
こんな攻撃をされた時は「ありがとうございます。右に打つようにしますね」と感謝してしまう。
すると右サイドに打てるようになる。そのショットを打った後、その人に「いやぁ~助かりました。言われなかったら危なかったですよ」とさらにお礼を言う。これを繰り返していくと、攻撃されなくなる。
どんなにネガティブなものでもまずは感謝してしまう。そうすることでダークな自分や意地悪な他人からの“ネガティブ攻撃”をサラッとかわすことができる。
ネガティブは否定したり、反発したりするのではなく“感謝して中和する”といったイメージを持っていただきたい。マスターするに多少時間がかかるかもしれないが、やる価値はある。
【今日の課題】
・ネガティブなセルフトークに感謝する
・他人からの攻撃に感謝する
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群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。
貼り付け終わり
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