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■地球から夏を消失させた巨大噴火:モンゴル帝国とワーテルロー

地球から夏を消失させた巨大噴火:モンゴル帝国とワーテルロー <newsNueq-3443>2021/10/14 13:03より転載します。

貼り付け開始、

< newsNueq-3442:鬼界カルデラ5倍超の火山噴火:トバ火山 > の続編です。


 講談社ブルーバックス
 地球から夏を消失させた巨大噴火
 … インドネシアに巨大火山が生まれる理由
 ~ 日本との共通点と相違点は?

 ----------------------------------------------
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86560
 2021.10.14

 本記事は

  蒲生俊敬 著( ブルーバックス )
 『 インド洋 ~ 日本の気候を支配する謎の大海 』

 の内容を再構成したものです


 < 抜粋 >

 ■「 恐るべき火山 」を形成するしくみ

 インド洋の北東部に、インドネシアの島々を外側からくるむように延びている
 弧状の深淵、スンダ海溝があります(図4-1a)。
 スンダ海溝は、インド洋唯一の海溝で、全長4500kmという長さは、
 海溝のなかでは世界最長といわれます(『 理科年表 』による )。

  図4-1a:オーストラリアプレートが沈み込むスンダ海溝と、
       インドネシア列島における主要な島弧火山の位置( △印 )
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 このスンダ海溝からインドネシアの島々へと続く地球深部に、
 恐るべき火山を形成するしくみがひそんでいました。


 ■ インドネシアと日本列島の共通項

 北上するオーストラリアプレートは、
 スンダ海溝でユーラシアプレートの下側に沈み込んでいます。
 海のプレートであるオーストラリアプレートは、
 その内部に豊富な水を含んでいるので、
 深部へ沈み込むにつれて、大量の水がしみ出してきます。

 この水によって、ユーラシアプレートの下側では
 マントルの岩石の組成が変化して融点が下がり、
 溶岩(マグマ)ができやすくなります。
 発生したマグマは、地表に向かって上昇し、ついには噴火にいたります( 図4-3 )。

  図4-3:島弧ー海溝系において、島弧火山の噴火に至るメカニズム
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 このような火山のことを、「 島弧火山 」とよんでいます。
 海溝と合わせた全体を、「 島弧ー海溝系 」とよぶこともあります。
 図4-1aから明らかなように、たくさんの島弧火山が、
 湾曲したスンダ海溝の向こう側に、海溝とほぼ平行して点々と生み出されてきました。
 スマトラ島からジャワ島、さらにその東へ続く島々からなるインドネシアの国土全体が、
 まさにこの火山列からできています。

 お気づきの方も多いと思いますが、
 このような島弧-海溝系の火山活動は、日本列島とよく似ています。


 ところで、オーストラリアプレートは、インド洋をほぼ北向きに拡大しているので、
 スマトラ島に接するあたりのスンダ海溝では、図4-1aからわかるように、
 海溝軸に直角ではなく、斜めの角度で沈み込んでいます。
 その結果、スマトラ島の地下深部には、
 図4-1aに白抜きの細い矢印で示したような横ずれ断層
 (「 スマトラ断層 」とよぶ )が発達します。

 このような断層が、横並びにいくつも並ぶと、
 隣り合った断層どうしをつなぐように割れ目が形成されやすくなります。
 こうした割れ目を、「 引っ張る力によってできる空間 」という意味で
 「 プルアパート部 」とよびます。
 その直下に火山があると、このプルアパート部に大量のマグマが蓄積されていきます。
 そして満杯になるまで噴火しません。

 前回の記事で紹介したトバ火山が、数十万年という非常に長い時間間隔をあけて、
 超巨大噴火を繰り返してきたのは、
 大容量のプルアパート空間があるためだろうと考えられています。
 つまり、大量のマグマが少しずつ溜まっていき、
 いよいよ満杯になったときに一気に放出され、大噴火にいたるというメカニズムです。

 一方、我が国の火山では、
 地下にこれほど大容量のマグマだまり空間をつくるしくみが存在しないため、
 トバ火山級の超巨大噴火は起こりにくいと考えられています。


 ■ 地球から夏を消失させた巨大噴火 ―― 1257年、サマラス火山

 過去1000年間に注目することとしましょう。
 インドネシアではこの間、少なくとも3回の「 破局的 」とよぶべき
 巨大噴火が発生したことがわかっています。
 サマラス火山( リンジャニ火山 )、タンボラ火山、そしてクラカタウ火山です。

 これらの火山が引き起こした巨大噴火を、一つずつ見ていくことにしましょう。

 サマラス火山とは、かつてロンボク島にあった火山です(図4-1a参照)。
 じつは、この火山の大噴火の時期が確定したのは、ごく最近の2013年のことでした。

  図4-1a:
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 それまでは、「 1257年に、世界のどこかで、ものすごい大噴火が起こっている。
 それは極域の氷床コアに火山噴出物の記録がはっきり残っているから確実なのだが、
 いったいどこの火山なんだろう? 」というように、火山探しが続いていました。
 最近になってやっとその正体が、サマラス火山だったことが判明したのです。

 この巨大噴火によって、噴火前は標高が約4200メートルあったと
 推定されているサマラス火山の山体はそっくり吹き飛び、
 現在はリンジャニ山( 標高3726m )に隣接するカルデラ湖として、
 その痕跡をとどめています。
 湖のほぼ中央には火口丘が成長しており、トバ火山と似た状態にあります。

  リンジャニ山カルデラ湖
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 13世紀当時のロンボク島を支配していた王国が、
 この噴火によって壊滅的な被害を受けたことが、
 古ジャワ語で書かれた古文書( ヤシの葉に綴られているそうです )に記録されていました。

 サマラス火山の噴火によって大量の噴煙が成層圏にまで達し、
 世界の気候に大きな影響を与えました。
 噴煙の中には、火山ガス( 二酸化硫黄 )からできた
 大量の硫酸や硫酸化合物が含まれています。
 これらは「 エアロゾル 」とよばれる微粒子をつくり、
 1~3年の長期にわたって地球大気を広く覆ってしまいます。

 その結果、図4-4に示すように太陽光線が遮られ、地表の気温を低下させます。

  図4-4:超巨大噴火が成層圏まで噴き上げる硫酸エアゾルの雲と
       それによって引き起こされる太陽光の遮断のイメージ図
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  図4-5:グリーンランドの氷床コアに記録されていた
       過去1000年間に亘る巨大噴火の痕跡


 図4-5は、グリーンランドで採取された氷床コア試料から検出された
 硫酸塩エアロゾルの含量記録です。
 サマラス火山によるピークが、目立って大きいことがわかります。

 中世ヨーロッパにおいて、この時期の古文書をたどってみると、
 確かに噴火の翌年にあたる1258年は異常な低温でした。
 「 夏のない年 」となり、そのうえ洪水も重なって、
 農作物に甚大な被害が出たとの記録があります。

 ※ モンゴル( チンギス・ハーン )の拡大はこの寒冷化によって始まった。
   と書こうと思って、調べてみたら、チンギス・ハーンの快進撃が始まるのは
   2014年から。
   すると、サマラス火山爆発の前に既に寒冷化は始まっていた事となる。
   つまり太陽と地球の向心力減衰による寒冷化が進み、
   その影響でサマラス火山が爆発したものと思われる。
   火山大爆発と大地震は溜まったマグマだけではなく、
   地球の向心力の強弱も大いに関係する。

   中国の大河ドラマ( チンギス ~ 第5代皇帝:フビライ )で、
   モンゴル第4代皇帝:モンケ( 1251 ~ 1259 )が
  「 この寒さはなんとかならんか! 」と云ってたのがエラく記憶に残っている。


   しかし、ワーテルローでナポレオンが負けた要因の一つに
   < newsNueq-2135:ワーテルローの敗因はインドネシアの火山大爆発 >
   が、挙げられている。
   図4-5にある、1815年のタンボラ火山爆発で、
   欧州は突然の低温・大雨となり、ナポレオン軍は大砲を並べることが出来なかった。


 ■ 1815年、タンボラ火山

 19世紀、オランダの植民地として近代化が図られつつあったインドネシアで、
 ふたたび破局的な火山噴火が立て続けに発生します。

 1815年に起きたタンボラ火山と、1883年に起きたクラカタウ火山の噴火です。

 タンボラ火山( 図4-1a参照 )は、ロンボク島の東隣、スンバワ島にあります。
 現在の標高は2851メートルの成層火山( 富士山のように円錐形をした火山 )です。
 しかし、噴火前の標高は約4300メートルと推定され、
 インドネシアを代表する高峰の一つでした。

  図4-1a:
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 1815年4月10日から12日にかけて起こった猛烈な噴火で
 山体の上部が吹き飛びました。また、
 山頂部は陥没し、直径約6km、深さ約600mに達する、
 巨大な円形のカルデラとなっています。

  タンボラ山の火口
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 噴火による火砕流の直撃を受け、島民1万2000人のほとんどが犠牲になりました
 ( 生き残ったのは、わずか26名 )。
 さらに、最大波高4メートルの津波が近接する他の島々を襲い、
 甚大な被害をもたらしました。
 その後の飢餓や疫病による死者も加えると、犠牲者は10万人を超えると推定されています。

 たまたま近くにいたオランダの軍艦は、
 「 空が真っ暗になり、それは昼になっても続き、空気中に細かい灰が充満していた 」
 と報告しています。
 500キロメートル離れたマドゥラ島( 図4-1a参照 )では、
 火山灰のために3日間も真っ暗の状態が続いたといわれています。

 噴煙は、最大高度43kmの成層圏まで到達しました。
 サマラス火山のときと同じように、
 成層圏に大量の硫酸エアロゾルが残留して太陽光を遮蔽し、
 全世界に異常低温をもたらしました。

 翌1816年は「 夏のない年 」となり、
 北ヨーロッパ、アメリカ北東部、カナダ東部などで、
 農作物が壊滅的な被害を受けています。
 食糧不足はさまざまな社会的動揺を招き、疫病(コレラ)や暴動が各地で頻発しました。

 ( 次回、〈 インド洋中に轟きわたった「 世界最大の音 」の正体 〉
 ( 10月15日公開予定 )へ続く )


関連情報

  < newsNueq-2450:暴風雨と地震・火山と海水温と、太陽活動の減衰 >
  < newsNueq-3425:地球が急激に暗くなっている! ここ3年間 >
  < newsNueq-2859:南大西洋の地磁気異常帯が二つに分裂拡大中 >
  < newsNueq-1944:磁極の動きが速過ぎる! >
  < newsNueq-835 :地球の自転が減速  >

以上、すべて地球( と太陽 )の向心力減衰で起きている現象。

50~100年後には、僕の解説するメカニズムが
セントラル・ドグマになってることでしょう。


                                 nueq
貼り付け終わり、nueq さん解説。









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