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治る見込みのない病気をかかえ、耐えがたい苦しみを抱えながら延命され続けることは、人間の尊厳を保っているといえるのだろうか?
終末期患者に対する安楽死の是非を巡っては様々な見解がある。特に他人の手を借りて薬物の服用や投与を行う積極的安楽死(自殺幇助)の扱いは難しい。
現在、一部の国や州で積極的安楽死が合法化されているが、スペインでも積極的安楽死が合法化されることとなった。
スペインで安楽死と自殺幇助を合法とする法案が可決
宗教団体や極右グループの強い反対にもかかわらず、スペイン議会はこのたび、「回復の見込みがなく、耐えがたい苦痛を伴う深刻な慢性疾患」に苦しむ患者が望んだ場合に限り、安楽死と自殺幇助を合法化した。
今日、私たちはより人間らしく、より公正で、より自由になりました。社会から広く求められていた安楽死法がついに、現実のものとなったのです
長きにわたり戦いを続けてきたすべての人たちのおかげで、ここスペインで尊厳をもって死ぬ権利が認められたのです
スペインの
ペドロ・サンチェス首相はそうツイートした。
賛成202票、反対141票、棄権2票で、この法案が下院議会で可決されたとき、万雷の拍手が鳴り響いた。
これまでスペインでは、安楽死を望む人の自殺を医師が幇助した場合、犯罪者となり、10年の懲役が科せられた。
この法律は、スペイン国民および、スペイン国内に合法的に居住している29万人のイギリス人を含む外国人に適用され、3ヶ月以内に施行される。地域委員会が提出された安楽死要望書を精査することになる。

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賛成派、反対派のデモの中、決議が下される
投票が行われている間、マドリード議会の外では、安楽死賛成派、反対派のグループがデモを行っていた。
反対派であるキリスト教弁護士協会のポロニア・カステヤノス氏は「ナチスドイツが、最終的解決手段の一環として、最初に弱者に安楽死を行ったことを忘れてはならない」と語る。極右政党VOXは、憲法裁判所に異議を申し立てることになるだろうと主張する。
しかし2019年の世論調査では、スペイン人のほぼ90%が、安楽死は罪に問われないことを支持していた。
https://twitter.com/sanchezcastejon/status/1372516402746306561 不治の病で耐えがたい苦痛を持つものに限り有効
この法律は、"深刻かつ不治の病"あるいは、"慢性的な疾患で生活が成り立たない"状態にあるすべての人が、"耐えがたい苦痛"を避けるために死ぬ助けを要求することを可能にする。
安楽死を希望する患者は、要望を出す時点で完全に意識がしっかりしていて、15日間をはさんで二度、書類を提出しなくてはならない。
条件が満たされていない場合、医師は要請を却下することができる。また、第二の医師や評価機関によるダブルの承認も必要だ。どの医師でも、自分の道義心を理由に安楽死に手を貸さないことができる。
積極的安楽死が合法の国
現在、安楽死や自殺幇助を合法化している国は、スペイン以外には、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、カナダ、アメリカの一部の州などがある。昨年、ニュージーランドも自殺幇助法を承認した。

ポルトガルでも、同様の法案が議会に提出されたが、最高裁判所が違憲と判断し、差し止められている。
References:uniladなど / written by konohazuku / edited by parumo あわせて読みたい
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貼り付け終わり、
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