貼り付け開始
https://tripeditor.com/376487夏の夜は、星の観測にチャレンジしたくなりませんか?光学式の天体望遠鏡だけでなく、市販のBS(放送衛星)アンテナを使った電波望遠鏡を自作し、光と同じ速度で進む宇宙からの電波を探して、空にアンテナを向ける「本格派」のアマチュア天文家も居るかもしれません。
そんな風に夜空を見上げていると、自然と「人間以外にも、知的な生命体はこの宇宙に居るのだろうか?」という壮大な疑問が浮かんできますよね。
そこで今回は、万が一宇宙からの「メッセージ」をキャッチした場合の公表の手順を紹介します。自分で、あるいはアマチュア天文家の友人と一緒に星空を観測していたら、不思議な光が空から接近してきた、集束された周波数の狭い電波をキャッチしたというようなケースは、普通に考えると起こりません。
しかしなんと、国際的な取り決めで、宇宙人とコンタクトを行った際のルールが決められています。生きている限りまったく無関係ない情報とはいえないはず、ぜひ真面目にチェックしてみてください。
宇宙人からの「メッセージ」を受けとった際のタブー2つ
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現在、世界各地に巨大な電波望遠鏡が設置され、地球外知的生命体からの電波をキャッチしようと、観測が続けられています。
例えば、アメリカ、アルゼンチン、オーストラリア、ロシア、中国など世界各国で、感度の高い巨大アンテナが空に向けられていて、研究者が連携しながら宇宙からのメッセージに目を光らせているのです。
もちろん可能性として、こうしたプロの研究者たちが、地球外生命体とのファーストコンタクトを順当に果たすはずです。しかし、何の分野でもアマチュアが世紀の大発見をする例はあります。
仮に地球外生命体と遭遇した、あるいは地球外生命体からのメッセージらしき信号を受け取った場合、どうすればいいのでしょうか?
いまの時代、「いま宇宙人と遭遇www」と、自分のSNSにアップする人も居るかもしれません。しかし、普通であればパニックになるはず。
万が一、地球外知的生命体からのメッセージをキャッチした可能性があったら、1960年創設のIAA(国際宇宙航行アカデミー)が1989年に採択した『Declaration of Principles Concerning Activities Following the Detection of Extraterrestrial Intelligence(地球外知的生命の発見後の活動に関する諸原則についての宣言)』の9項目に従っておきたいところ。
宇宙人と遭遇した場合も、その手順に準じて行動するべきだと一般的に考えられています。
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現在は時代に合っていないと改定案が模索されているみたいですが、大前提として重要なポイントを列挙すれば、
という点が挙げられます。SNSで「いま宇宙人と遭遇(または交信中)www」なんていきなり公表してはNGなのです。
むやみに公表すると不確かな情報で混乱を招くとは容易に想像できます。では、どうして勝手に返事を出しては駄目なのでしょうか?
例えば故・ホーキング博士のように、地球外生命体を非社交的な存在と考える専門家も少なくないといいます。
地球から宇宙に向かって、探査機パイオニア10号やボイジャー1号を飛ばしたり、集束した電波を送ったりと、さまざまな形でメッセージを発する行為に、「なぜ地球外生命体に、わざわざ自分たちの居場所を知らせて、自分たちの生命を危機にさらすのか」と危ぶむ人も居るのだとか。
同じ理由で、勝手なリアクションが人類の命運を左右しかねないともいいます。敵対の意思と考えられ、地球が侵略の対象になってしまう可能性もあるのです。
何かを受信したり、接触を受けたりしたら、受け取るだけにとどめて、反応してはいけません。
宇宙人からの「メッセージ」を受け取った場合の対処法
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自分の判断で、勝手に反応してはいけないとはわかりました。では、第一発見者は何をすればいいのでしょうか。IAA(国際宇宙航行アカデミー)によれば、
- 速やかに関係各所(研究者や研究機関、国家当局)にデータを提供し、他の望遠鏡を使って地球外生命体の存在に関する信ぴょう性を確かてもらう
- 地球外生命体からのコンタクトだと確実に考えられる場合、IAU(国際天文学連合)と国連の事務総長に連絡をする(専用のフォームがある)
- ICSU(国際科学会議)など世界の指定機関にも連絡を入れる(詳細はDeclaration of Principles Concerning Activities Following the Detection of Extraterrestrial Intelligence)を参照
とあります。ほかの研究者に確認を依頼するようすは、宇宙人からの信号を受信した研究者を描いたロバート・ゼメキス監督の映画『コンタクト』でも見られました。要するに、公表する前に徹底してみんなで調べよう、という話です。
確認作業を行い、メッセージの発信源が地球外の知的生命体からだと確信できた段階で、今度は報道機関に隠さず知らしめるべきなのだとか。
映画コンタクトでは、国家当局が把握する前に一足飛びでマスメディアにも公表されていましたが……。実例を後述しますが、研究者間でやり取りしているうちに、情報がマスコミに漏れるケースは十分に考えられます。
映画つながりでいえば、コンタクトでは途中から重大な新情報がアメリカの国家機密になるシーンが描かれています。
日本の場合、国家当局とはどこが該当するのか、「国家当局」に連絡してしまえば国家の判断で情報が隠蔽されてしまうのではないかという心配の声も同じくあるそう。
しかし、そうした課題を残しつつも、世界中の研究者たちは来たるべきXデーに備えて合同の演習を行い、関係を深めているみたいです。ちなみに、
<The discoverer should have the privilege of making the first public announcement>(IAA(国際宇宙航行アカデミー)の公式ホームページより引用)
と書かれているように、「発見者は、最初に公表を行う権利を持つ」決まりがあります。
映画コンタクトでは、こちらも破られていました。宇宙人への返信や返事に関しては、適切な内容を精査した上で、国際的な機関が総意の下で行います。
発見者は単純に発見者として歴史に名を残せばいいのですが、この最初の発表者についても、現実にはさまざまなせめぎあいが起こりそうですね。
宇宙人からの信号!?ロシアで起きた大騒動
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地球外知的生命体の発見らしき事例は、いままでに実際あるのでしょうか?
海外の有名なケースでいえば、1967年のイギリス、1977年のアメリカ、2016年のロシアでの事例があります。どれも電波望遠鏡が強い電波をキャッチし、地球外の知的生命体からのメッセージだと考えられた出来事です。
結論からいえば、どれも地球外生命体からの信号ではないとほぼ結論が出ています。問題は、その出来事が引き起こした世界的な騒ぎ。
IAA(国際宇宙航行アカデミー)が1989年にルールを採択した後に起きたロシアのケースでは、強い信号を受信したロシアの研究員が、真偽を確かめてもらうために、ほかに電波望遠鏡を持っている世界中の研究仲間に情報をシェアしました。
しかし、シェアした研究仲間の一人が、その情報を勝手にインターネット上に公開してしまいます。仲間の一人が先走って世に出してしまったため、未確認情報が報道され、大変な騒ぎになってしまったのです。
最終的には、上述した通り、ロシアの「発見」は地球人が打ち上げた衛星が発する人為的な電波だと解明されます。
同じような大騒ぎを起こさないためにも、万に一つの確率ですが、地球外生命体とのコンタクトがあったときは、慎重に行動したいですね。
翻訳家/ライター。1979年東京生まれ、埼玉育ち、富山県在住。成城大学文芸学部芸術学科卒。国内外の紙媒体、WEB媒体に日本語と英語で執筆する。 主な訳書に『クールジャパン一般常識』(クールジャパン講師会)。
貼り付け終わり、
*驚き桃の木山椒の木!
>何かを受信したり、接触を受けたりしたら、受け取るだけにとどめて、
反応してはいけません。
>
第一発見者は何をすればいいのでしょうか。IAA(国際宇宙航行アカデミー)によれば、
・IAA(国際宇宙航行アカデミー)によってルールが決められていると!
おいらには縁がないお話ですが、メモっておきますw
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