■田舎町にUFOが墜落
事件は1983年1月の寒い冬の日に起きた。ウェールズの西海岸アベリストウィスの南東にある小さな村スランイラル(llaniar)で農業を営むユーウェル・エヴァンス氏は、その朝、自分の畑に見慣れない金属片や機械の残骸が散らばっているのを見つけた。それらはまるで飛行機かヘリコプターの部品のように見えたので、夜の間に事故が起きたのだと思ったエヴァンス氏は、すぐさま警察に通報した。
エヴァンス氏は4つの畑で多数の金属の破片を発見したが、破片の一部は灰色がかった緑色という奇妙な色をしており、蜂の巣のように見えるものもあったという。最初に村にやって来た空軍の調査チームによると、軍用機は墜落しておらず、見つかった破片は既知の航空機とは違うようだとエヴァンスに話したという。
その後二番目の調査チームが村に来て、畑を非常線で囲って徹底的な捜索と調査が行われた。このチームには英国防省の人物もいたといい、大きな残骸から小さな金属片まで、全てを持ち去ったという。のちにエヴァンス氏はこの時の様子を「ジェームス・ボンドの映画か何かのようだった」と語っている。
数週間後、国防省はこの事件に関する公式発表を行ったようだが、墜落した飛行機や軍用機はなく、近隣のレーダーもそのような事故を検知していないということを報告しただけで、回収された残骸の分析結果や現地調査の結果などは明らかになっていない。
■UFO研究家が残っていた破片の回収に成功
これだけ奇妙な事件にもかかわらず、当時この一件を報じたのは同年1月23日付のExpress紙だけであった。この忘れ去られた事件の再調査に乗り出したのは、英国のUFO研究家ゲイリー・ロウ氏である。ロウ氏らはスランイラルに向かい、事件の目撃者や関係者にインタビューした他、周辺の森を捜索して残骸が残っていないかを調べ、いくつかの破片を入手することに成功したのである。
見つかったのはくしゃくしゃになった薄い金属片やハニカム構造を持つ金属などだ。専門家にその一部を送って分析を依頼したが、ジュラルミンに似た合金としかわからなかったという。破片を覆っていた灰色がかった緑色の塗料についても正体は不明という結果だったという。

ロウ氏らは現場の再調査を計画していたが、そこにエヴァンス氏から、破片を見つけた森は伐採され、土壌も全て入れ替えられた上、立ち入り禁止区域になったという驚くべき連絡が届いたのである。またロウ氏のところにはスーツ姿の男が現れ、見つけた証拠品を全て引き渡すように求めたという。この手の事件につきものの、明らかな隠蔽工作であった。
サウスウェールズUFOネットワークが行ったインタビューの中で、ロウ氏はこの貴重な証拠品を公開している。ロウ氏によると、未だに破片は狙われており、普段は秘密の場所で管理しているとのことだ。また、破片の再調査に強い意欲を持っており、安全が確保でき次第、検査を再開したいという。
忘れられたヨーロッパのロズウェル事件の真実が明かされる日は近い……かもしれない。
参考:「Aerial Anomalies」「UFO Insight」ほか22
編集部
貼り付け終わり、
*実物の破片が残っていたとは驚きだ!
真実真相が明かされる日が待ち遠しいねw