貼りつけ開始
AFP
パーキンソン病、始まりは腸から?
虫垂切除で発症リスク19~25%減 ---------------------------------------------------------
http://www.afpbb.com/articles/-/3195481 2018年11月1日 14:11
< 抜粋 >
これまで脳の病気と考えられてきたパーキンソン病は、
腸内、特に虫垂から始まる可能性がある。
成人早期に虫垂を切除すると、パーキンソン病の発症リスクが大幅に下がることを、
米国の研究者らが突き止めた。
論文は10月31日、米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン
(Science Translational Medicine)」に発表された。
盲腸の下部にある虫垂は、不要な臓器と言われることも多いが、
腸内細菌の貯蔵場所で、免疫反応と関連があるとされる。
さらに、パーキンソン病に関連する主要たんぱく質
「αシヌクレイン」が蓄積する場所ともみられている。
※ αシヌクレイン
アミノ酸140残基からなるタンパク質。
このタンパクの断片が、アルツハイマー病に蓄積するアミロイド中の
(主な構成成分であるアミロイドベータとは別の) 成分として発見された。
シビレエイ属のシヌクレインタンパクと相同であることがわかり、
ヒトα-シヌクレインと呼ばれるようになった。
α-シヌクレインの蓄積は、パーキンソン病をはじめとする
神経変性疾患の原因とされている。
αシヌクレインの構造
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6f/Alfa-sinucleina.jpg 主として神経組織内にみられる機能不明のタンパク質であり、
細胞質中のタンパク質の約1%にのぼる。
α-シヌクレインは主に大脳新皮質、海馬、黒質、視床および小脳に発現する。
主として神経細胞内に存在するが、グリア細胞内でも見られる。
シナプス前終末で圧倒的に多くみられる。
嗅球、海馬、線条体、黒質、視床では細胞質・ミトコンドリア内部にともに
高濃度のα-シヌクレインが存在するが、大脳皮質と小脳では
ミトコンドリア内部にはほとんど存在しない。
ミトコンドリア内部のα-シヌクレインが、内膜上に局在していること、
そして濃度依存的にミトコンドリア呼吸鎖の複合体Iに対して
阻害的に作用することもわかっている。
研究チームは今回、スウェーデンと米国の患者データベースを調査。
その結果、成人早期に虫垂を切除した人のパーキンソン病発症リスクが、
切除していない人よりも19%低いことを突き止めた。
スウェーデンの農村部ではその効果が特に顕著で、リスクは25%も低かった。
農村部では、パーキンソン病の一因とされる農薬への暴露量が多いとされる。
※ つまり、農薬を多用するゴルフ場は危険ということ。
論文の共著者、米バンアンデル研究所(ミシガン州)の
ビビアン・ラブリー(Viviane Labrie)助教は電話会見で
「パーキンソン病を発症した人では、虫垂切除によって
発症年齢が平均3.6年遅れていた」と話した。
著名人では米俳優のマイケル・J・フォックスさん、
アラン・アルダさん、米歌手のニール・ダイアモンドさん、
ボクシングの故モハメド・アリさんらがこの病気を患っている。
academistJournal
パーキンソン病の病因に迫る
~ αシヌクレインの神経伝達に対する毒性とそのメカニズム ~ --------------------------------------------------------------
https://academist-cf.com/journal/?p=5295 2017年7月18日
< 抜粋 >
■ パーキンソン病とαシヌクレイン パーキンソン病は世界で約1千万人の人々が罹患している神経疾患で、
日本では1000人に1~1.5人、60歳以上では100人に1人が発症していると言われています。
パーキンソン病は神経細胞に過剰に発現したαシヌクレインが凝集・蓄積し、
神経変性や細胞死を引き起こすことで発症すると考えられています。
■ 神経伝達と小胞エンドサイトーシス シナプス伝達とシナプス小胞エンドサイトーシス
https://academist-cf.com/journal/wp-content/uploads/2017/07/001-6.jpg (右)神経細胞どうしの接合部をシナプスと呼ぶ(点線丸部分)
(左)神経伝達物質放出の模式図。
シナプス小胞が軸索終末端膜に融合することで小胞内の伝達物質が放出され、
後シナプス細胞の受容体によって検出される。
融合したシナプス小胞は末端内に取り込まれ、
伝達物質の再充填を経て新たな小胞として再生される。
小胞エンドサイトーシスが阻害されると、
消費したシナプス小胞の再生・補充が間に合わなくなり、
シナプス小胞が枯渇してシナプス伝達の効率が落ちてしまいます。
αシヌクレインは通常、軸索終末端に局在しています。
そこで我々は、αシヌクレインをラット脳切片の軸索終末端に注入して、
小胞エンドサイトーシスやシナプス伝達にどのような影響があるのかを検討しました。
■ 過剰なαシヌクレインは神経伝達を阻害する 軸索終末端からの電気記録(パッチクランプ法)と膜容量測定法
https://academist-cf.com/journal/wp-content/uploads/2017/07/002-6.jpg (左)マウス脳幹スライス上のシナプスからの記録の様子。
中央の丸い部分が後シナプス細胞(台形体内側核神経)で、
右に見える巨大軸索終末端(calyx of Heldシナプス)から
ガラス電極を用い電気記録を行っている。
αシヌクレインはガラス電極を通して終末端内に注入した
(右)膜容量測定法の模式図。
シナプス小胞が終末端膜に融合すると膜表面積が増え、膜容量も増える。
融合した小胞が小胞エンドサイトーシスにより取り込まれると、
膜表面積が減り膜容量も減る。
膜容量測定法により膜容量の変化を測定し、
小胞の融合・取込過程をモニターすることができる。
αシヌクレインを数マイクロモル(μM)程度に細胞内液に溶かしてガラス電極に充填し、
軸索終末端内に拡散注入すると、小胞エンドサイトーシスの速度が遅くなることがわかりました。
小胞エンドサイトーシスの遅延はシナプス小胞の再利用を遅らせます。
そのため、シナプス伝達が高頻度で長時間にわたる場合、
シナプス伝達の精度が維持されなくなります。
高頻度・高精度のシナプス伝達は知覚認知、記憶形成、運動制御などに関わることから、
パーキンソン病の初期に軸索末端内のαシヌクレイン濃度が上昇すると、
これらの神経機能が損なわれることが推定されます。
■ 過剰αシヌクレインの毒性メカニズム 過剰αシヌクレインによるシナプス伝達への毒性メカニズム
https://academist-cf.com/journal/wp-content/uploads/2017/07/003-5.jpg 過剰なαシヌクレインは軸索終末端内での微小管の異常形成を引き起こし、
これがシナプス小胞エンドサイトーシスを阻害する。
小胞エンドサイトーシスの阻害はシナプス小胞の再生を遅らせ、
結果高頻度シナプス伝達の効率が下がる。
αシヌクレインが微小管の過剰形成を起こすことがわかりました。
微小管は細胞骨格分子のひとつで、細胞の形を維持するだけでなく、
細胞内小器官(ミトコンドリア、シナプス小胞など)の輸送路でもあります。
我々は軸索末端内に微小管の形成を抑える薬物(ノコダゾールなど)を注入することで、
過剰なαシヌクレインの小胞エンドサイトーシスや
高頻度シナプス伝達に対する毒性を抑えることに成功しました。
■ 今後の展望 神経細胞内でのαシヌクレインの過剰発現は、
パーキンソン病の初期段階に起こっていると考えられています。
過剰なαシヌクレインはいずれ神経細胞を死に至らしめ、
運動機能障害などの症状を引き起こします。
そのため、現在、パーキンソン病の治療方法は、
いかに神経細胞死を抑え、変性、死滅した神経細胞の機能をいかに補うかに傾注しています。
今回の研究で、パーキンソン病における過剰αシヌクレインの第一標的と、
毒性メカニズムが明らかになったことは、新たな治療法の開発につながる成果と考えられます。
参考文献
Eguchi K, Taoufiq Z, Thorn-Seshold O, Trauner D, Hasegawa M, Takahashi T.
(2017) Wild-type monomeric α-synuclein can impair vesicle endocytosis
and synaptic fidelity via tubulin polymerization at the calyx of Held.
J Neurosci 37(25): 6043-6052.
※ αシヌクレインが細胞質中のタンパク質の1%をも占めるとは、
基本の機能は一体なんなんだろう?
狂牛病の原因物質である異常プリオン( 209アミノ酸 )は、
遺伝子組み換えトウモロコシとラウンドアップによって発生する。
正常プリオンと異常プリオンの構造
https://i2.wp.com/livedoor.blogimg.jp/crazybio/imgs/e/3/e34a2032.jpg?resize=468%2C296 nueq
貼り付終わり、
※ ニュークさん解説。
*原因が判れば治せると!
・朗報に繋がります様に(^^♪
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