貼りつけ開始
欧米では、フツーの人はこの程度のサイエンスレポートは日常的に読んでいます。
最初は、ちんぷんかんぷんでも、数を読んでいる内に解るようになってきますので、
面倒がらずに読んでみましょう!
大手新聞社の阿呆な科学記事と違って、このレポートは、
要点を論理的にきれいに無駄なくまとめてあり、解りやすいです。
やじうまPC Watch
東大物性研究所が世界初となる「1,200テスラ」の磁場生成に成功 -----------------------------------------------------------------
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1143786.html 2018年9月19日 18:38
電磁濃縮超強磁場発生装置 https://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1143/786/fig1_l.png
< 抜粋 >
東京大学物性研究所は18日、屋内で制御された磁場として世界最高となる、
1,200テスラの磁場の発生に成功したことを発表した。
※1テスラ = 1万ガウス
磁束の方向に垂直な面の磁束密度
これは、東京大学物性研究所の嶽山正二郎教授と松田康弘准教授の研究グループが、
物性研究所附属国際超強磁場科学研究施設で整備してきた、
1,000テスラ級電磁濃縮超強磁場発生装置で観測されたもの。
磁場は精密制御が可能な物理環境の1つで、電子の軌道とスピンに直接働きかけることができる。
1,000テスラ領域の磁場では、物質中の電子の運動を1nmスケールで閉じ込めたり、
非常に重い電子を磁場で制御できるため、新機能を解明するプローブとして、
物性研究の未知の領域開拓のために、物性測定が可能な強磁場発生装置が求められてきた。
強磁場発生の方法としては、大きく「磁束濃縮法」と「一巻きコイル法」があり、
一巻きコイル法は、一巻きのコイルに大電流を瞬時に流して超磁場を発生させるもので、
実験が容易ながら300テスラ程度の磁場が限界となる。
プラズマフォーカスやパルスレーザーの強力な電磁場を用いる方法などもあるが、
磁場発生時間と空間が極端に制限されるため、物性研究の実用には適さず、
現在のところ、300テスラ以上の磁場を発生するには磁束濃縮法しかなく、
同研究グループでもこれを採用している。
磁束濃縮法は、あらかじめ発生させておいた磁束を濃縮して超強磁場を得るもので、
濃縮のために爆薬を用いるものを「爆縮法」、電磁気的手法によるものを「電磁濃縮法」と称する。
爆縮法では、ライナーと呼ばれる呼ばれる金属円筒リングを用いて、
その中に閉じ込めた磁束をTNT(トリニトロトルエン)高性能爆薬で
超高速に収縮することで超強磁場を得る。
爆破力が大きいため、シベリア平原や米ロスアラモスなどで野外実験が行なわれていたが、
得られる磁場に再現性がなく、精密物性測定に適さないという問題がある。
いっぽう電磁濃縮法は、ライナーを円周方向の電流を使って高速圧縮し、
比較的大きな空間(直径10cm/長さ20cm)にあらかじめ発生させておいた
数テスラの初期磁場を濃縮することによって、
最終的に小さな空間(直径10mm程度)に超強磁場を発生させるというもの。
電磁濃縮超強磁場発生装置の模式図。 --------------------------------------------------------------------
https://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1143/786/figure2_l.png
コンデンサに充電した電気が瞬間的に放電され、
480本の高電圧ケーブルによって集電板を経て主コイルへ導かれる。
電磁誘導によってライナーにも電流が発生し、主コイルとの反発力により収縮する
電磁濃縮による超強磁場発生は、主コイルとその中にセットした金属ライナー、
初期磁場の3つから構成され、主コイルに瞬間的に大電流を流すことで実現される。
研究では、主コンデンサバンクの充電エネルギーは3.2 MJ(8ユニット、45kV)で、
初期磁場の大きさは3.2テスラとし、発生した磁場強度は、
ピックアップコイルによる電気的計測とファラデー回転による光学的計測を同時に実施。
実験の結果、ライナーの収縮にともなって、放電開始から40.3μ秒後に600テスラ超、
40.7μ秒後あたりで1,200テスラに到達。
解析の結果、ライナーの収縮速度は5km/sに達していることが分かったという。
この秒速5km(時速18,000km)という速度は、火星の重力圏からの脱出速度とほぼ等しい速度となる。
今回1,200テスラが発生できた磁場空間のボーア直径は、
シミュレーションから3mm程度と推定されている。
※ ボーア半径
ニールス・ボーアによって提起された水素原子理論に於ける
水素原子の第一軌道半径。
上記「 3mm 」が、3ミリメートルなのか、
3ミリ電子質量なのかは不明。。。。
ここだけはこのレポートの中で専門知識が必要。
磁場発生瞬後の様子。 ------------------------------------------------------------------
https://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1143/786/fig2_l.png
強磁場発生時には強力なマクスウェル応力がともない、
1,000テスラで4×1011N/平方m(400万気圧)に達し、その瞬後に爆発が発生する。
そのため装置全体を防護箱(青い壁面)で覆い、
磁場発生装置の制御と計測は離れたシールドルームで行なう。
発生した磁場の時間変化とライナー収縮。 ------------------------------------------------------------------
https://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1143/786/fig3-2_l.png
内側のリングが時間とともに収縮するライナー断面の時間変化を示す。
ライナーは初期磁場を閉じ込めたまま高速に収縮するため、
最終的に直径10mm程度の小さな空間に強磁場が発生する。
コンデンサから放電した時刻を0秒とし、
コイル中心部の磁場をピックアップコイルによる電気的計測結果(破線)と
ファラデー回転による光学的計測結果(実線)を示す。
両者がよく一致していることから、計測の信頼性が裏付けられる。
40.7μ秒あたりで、最高強度の1,200テスラを記録している。
※ この解説で、先の「 3mm 」が、3ミリメートルであることは解る。
ではここで云う「 ボーア直径 」とはなんのことを言ってるのだろう?
※電子の運動を1nmスケールで閉じ込めたり、磁場で制御することで何が解るのか?
どう利用できるのか?
って投げかけておけば、鴨がネギ背負ってやってくる♪
(^o^)b
nueq
貼り付け終わり、ニュークさん解説。
*これって、
テスラ:1943年10月28日、「テスラコイル(高周波・高電圧を発生させる変圧器)」を使った実験で、ペンシルベニア州フィラデルフィアの海上に浮かぶ「エルドリッジ」が物理的に姿を消してしまい、2,500km以上も離れたノーフォークにまで瞬間移動して、またもとの場所に戻ってきたという・・・あれですね!
・テスラといえばお騒がせ ↓
テスラ(: Tesla, Inc.)は、アメリカ合衆国のシリコンバレーを拠点に 、バッテリー式電気自動車と電気自動車関連商品、ソーラーパネル等を開発・製造・販売 している自動車会社。
米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)は18日、イーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)が同社の株式非公開化を検討しているとツイッター(Twitter)で公表したことをめぐり、司法省から刑事捜査の対象になっていることを認めた。
これを受けてテスラ株価は、ハイテク株中心のナスダック(NASDAQ)市場の午後の取引で、前日比で3.6%低い284ドル26セントとなった・・・
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